(VOVWORLD) -21日午後、ハノイで、国会の対外委員会は会合を開き、EVFTA=ベトナム・欧州連合の自由貿易協定、及び、EVIPA=ベトナム・欧州連合の投資保護協定の批准に対して審査を行いました。その一方で、商工省は、EVFTAの実施に向けた様々な措置を急いでいます。
EVFTA協定を効果的に実現し、また、協定の優遇を活用するために、商工省は、3つの主要任務を確定します。それらは、EVFTAに関する法律の制定、行動計画の立案、及び、宣伝・普及活動を行うことです。
法的基礎の準備
国会の対外委員会の21日午後の会合で、グエン・バン・ザウ委員長は、EVFTA協定の批准を国会に提出するための政府の書類と資料の準備作業を高く評価すると共に、同委員会が、ハノイで開催中の第44回国会常務委員会会議に提出するため、方式審査の報告を完備させると明らかにしました。
一方、商工省の・多角的貿易局のルオン・ホアン・タイ局長によりますと、現在の最優先課題は、EVFTA協定の発効直後に、同協定の実施に向けた十分な法的基礎の確保のために、法律を制定することです。その中には、商品の原産地証明を規定する政令があります。これは、前例がないことです。
タイ氏は次のように語りました。
(テープ)
「EVFTA協定の内容は公開されていますので、各企業は、事前にそれらの内容を把握しておくことができます。その上で、各企業は、EVFTA協定の発効直後に、同協定を実施し、その優遇を活用することも出来ます。しかし、政令が発効されなければ、企業は、商品の原産地証明書を取得できません。それでは、EVFTA協定の優遇を受けなくなります。」
一方、ベトナム商工会議所の代表グエン・トウ・チャン女史は「EU市場向けのベトナム産商品の原産地証明を規定する政令とEVFTA協定を同時に発効させることは、大きな努力である。しかし、ベトナム向けのEU産商品の原産地証明を規定する政令も重要なものである。」と強調し、次のように語りました。
(テープ)
「EU市場から機械や設備を輸入する企業などの多くの企業にとって、これは、とても大きな利益の一部です。そこで、ベトナムからの優遇税率を早めに享受するために、ベトナム向けのEU産商品の受け入れを規定することも重要なのです。」
企業への情報伝達の強化
EVFTA協定の宣伝、普及は、同協定の効果的な実施に向けた3つの主要な内容の一つです。企業と管理者に同協定を普及させるために、商工省は、EVFTA協定に関するウエブサイトを開設すると同時に、大規模な工業団地や輸出入企業が集中している地方でセミナーや訓練コースなどを開催してきました。
EVFTA協定を実現する行動計画の作成について、チャン・トアン・アン商工大臣は次のように明らかにしました。
(テープ)
「ベトナム政府の行動計画は、法律の点検、改正、完備に関する任務や、経済社会発展、経済再構築などにおける政府活動を盛り込みます。また、この行動計画は、欧州連合がベトナムと連携して、EVFTA協定を実施し、その実施状況を監視するための基礎となります。」
なお、EVFTA協定は去る2020年3月30日に、欧州評議会から批准に関する決定が承認されました。そして、ベトナム国会による批准承認を経たのち、正式に発効することになります。