ベトナムがASEAN東南アジア諸国連合加盟20周年を記念する今年は、ASEAN共同体が誕生する年でもあります。この20年、ベトナムは積極的な加盟国としてASEANの発展に大きく貢献していると評されています。
歴史的な決定
1967年に設立されたASEANは東南アジア諸国の結合を通じて地域の平和・安定・繁栄を目指しています。ベトナムのグエン・マイン・カム元副首相兼外相は次のように語りました。
(テープ)
「ASEANの設立宣言には、地域の10カ国全てにASEANに加盟して欲しいと明記しました。当時の加盟国はすべてが発展途上国ですが、発展レベルには大きな差がありました。こうした中、各国の協力と発展という課題を取り上げたのは大胆なアイディアでしたが、これは、平和と発展の為の協力という時代の趨勢です。」
ベトナムは、自国の発展に対するASEANの役割を認識した上で、外交政策を転換し、ASEANに加盟しました。ベトナムのレー・ホアイ・チュン外務次官は次のように語りました。
(テープ)
「ASEANへの加盟は非常に正しい決定です。1995年の当時、ベトナムは国際社会に参入し、世界各国との関係を拡大し、経済社会を発展させるという課題に直面していました。ASEANへの加盟はEU欧州連合、アメリカ、中国などとの関係の正常化に役立ちました。ベトナムはASEAN加盟国として、積極的に活動し、いい印象を残しました。」
ベトナムに続き、ラオス、ミャンマー、カンボジアもASEANに加盟したことによって、東南アジア10カ国によるASEANへと発展しました。このASEANは加盟国の間の実質的な関係の構築、及び、域内の統合に大きく貢献していると評されています。
ASEANの責任ある積極的な加盟国
ベトナムは、ASEANが連携と団結を強化し、国際社会で威信を高めることはベトナムの基本的かつ長期的な利益に合致するものであると認識しています。そのため、この20年、ベトナムは他のASEAN加盟国と共に、歴史的な問題と相違点を乗り越え、友好と団結の精神に基づいて全面的に協力し合っています。
ASEANが連合から共同体へと転換するという重要な節目では、ベトナムは引き続き責任ある積極的な加盟国としてASEANの協力と連携を促進しています。ベトナムは、ASEAN共同体の設立を目指す公約を達成した最初の国の一つです。又、世界情勢が複雑に推移している中で、ベトナムはASEANの原始的な価値を守ることに取り組んでいます。ベトナム・ASEAN友好協会の会長を務めているレー・コン・フン外務次官は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムはASEAN東南アジア諸国連合の加盟国ではなく、ASEAN共同体のメンバーとしての役割を果たさなければなりません。その為には、準備作業はきちんとやらなければなりません。ASEAN共同体のメンバーは全員、力を合わせるべきです。これはASEAN共同体の成功につながるからです。」
これから、ASEANは多くの試練に直面したながらも、多くのチャンスを受けることができます。試練を乗り越えてチャンスを現実化させるためには、ベトナムを含むASEAN加盟国がさらに連携し、新しいアイディアを見出し、そのアイディアを実現させることが重要です。そうすれば、ASEAN共同体はアジア共同体の柱になることでしょう。