ベトナム、中東の主要国との協力 促進

(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように、10月27日から11月1日にかけて、ファム・ミン・チン首相夫妻とベトナム代表団は、UAE=アラブ首長国連邦やカタール国への訪問、第8回未来投資会議への出席、およびサウジアラビアへの実務訪問を行っています。

この訪問は、ベトナムと3か国との政治的信頼を強化することや協力関係を新たな発展段階に引き上げることを目指すもので、湾岸諸国との貿易・投資協力、およびベトナム製品のこれらの市場への輸出に突破口を開くと期待されています。

また、これは15年ぶりのベトナム首相によるUAEとカタールへの訪問であり、ベトナムとサウジアラビアの外交関係樹立25周年にあたり、行われる訪問でもあります。この3か国は、中東における主要国かつエネルギー大国です。

主要国・エネルギー大国との協力

UAEは湾岸地域で2番目の経済大国です。また、中東における主要な金融・商業の中心地であり、OPEC=石油輸出国機構における第4位の石油生産国でもあります。

ベトナムとUAEは1993年8月1日に外交関係を樹立しました。近年、二国間貿易額は常に約50億ドルに達しています。2024年6月時点で、UAEはベトナムで41件の直接投資プロジェクトを行っており、登録資本額は約7200万ドルに達しています。この数年、UAEは地域における緊張緩和の傾向を積極的に推進し、「東方政策」を積極的に展開して、ベトナムを含むアジア諸国との関係を重視しています。

UAE駐在ベトナム大使館のグエン・タイン・ジェップ大使によりますと、今回の訪問で、両国関係の格上げ、CEPA=ベトナム・UAE包括的経済連携協定の締結、また、二国間協力の法的枠組みを強化するための協力文書の締結が行われる予定です。ジェップ大使は次のように語りました。

(テープ)

「関係の格上げとCEPA=包括的経済連携協定の締結により、ベトナムとUAE関係がさらに力強く発展していくでしょう。特に、両国のCEPAは、ベトナムが中東・アフリカ地域のアラブ国と締結する最初の自由貿易協定となり、多分野におけるベトナムとUAEの戦略的協力の新たな発展段階と展望を開くことになります」

一方、サウジアラビアは湾岸地域最大の経済大国です。イスラム教の発祥地として、サウジアラビアはイスラム世界、アラブ諸国、OPEC=石油輸出国機構において重要な影響力を持っています。

1999年10月21日の外交関係樹立以来、ベトナムとサウジアラビア関係は着実に発展してきました。2023年の二国間貿易額は約27億ドルに達しました。2023年12月末時点で、サウジアラビア在住ベトナム人の数はおよそ4000人となっています。

サウジアラビア駐在ベトナムのダン・スアン・ズン特命全権大使は次のように語りました。

(テープ)

「ファム・ミン・チン首相夫妻のサウジアラビア訪問が、両国の外交関係樹立25周年にあたって行われ、嬉しく思います。また、チン首相のサウジアラビア訪問は2年連続で2回目となります。これは、サウジアラビアを含む湾岸諸国との関係の促進に対する首相の特別な関心を示すとともに、サウジアラビア側のベトナムに対する期待と関心の高まりを表しています。この重要な意義のある今回の訪問は、二国間協力関係における新たな節目となるでしょう」

カタールに関して、チン首相の訪問は、デジタルトランスフォーメーション、エネルギー転換などの分野での経験共有の機会となり、合弁事業や共同投資などの協力形態を促進するチャンスでもあります。

湾岸地域における潜在力豊かなベトナムのイメージを促進する機会

今回のサウジアラビア訪問で、チン首相は第8回未来投資会議に出席し、ベトナムと中東地域間の経済・投資協力の展望についての講演を行います。チン首相は、サウジアラビアが主催するこの会議に招待され、講演を行うアジアからの唯一の首脳となっています。グエン・ミン・ハン外務次官は次のように述べました。

(テープ)

「湾岸地域は、ベトナムとの協力における潜在力と余地が非常に大きい市場、投資家、金融センター、技術センターです。ですから、チン首相の訪問は、伝統的な協力分野を推進する新たな原動力となり、潜在的な分野に突破口を開くことが期待されています」

チン首相のUAE、カタール、サウジアラビア訪問と第8回未来投資会議への参加は、第13回党大会の対外政策方針、全方位・国際関係の多様化、広範な国際統合政策を立証するものです。その中で市場、パートナー、サプライチェーンの多様化を優先し、国家発展のため、平和で協力的な環境を確保し、あらゆるリソースを最大限に活用するとしています。

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