ベトナム、持続可能な森林開発を促進

(VOVWORLD) - 毎年3月21日は国連が定めた国際森林デーです。森林面積が広いベトナムは、常に森林と森林資源の管理・保護のために努力しています。これは国の社会経済開発だけでなく、気候変動適応にも役立っています。
ベトナム、持続可能な森林開発を促進 - ảnh 1(写真:kinhtemoitruong.vn

2021年に発表された森林に関する報告書によりますと、現在、ベトナムの森林の総面積は1470万ヘクタールとなっています。

近年、ベトナムは世界各国と連携して気候変動への対応を積極的に進めており、森林と森林資源の管理・保護に関する多くの政策を実現しています。その中には、首相が2022年7月12日に承認した2021~2025年期における持続可能な林業開発プログラムがあります。

このプログラムは全国の森林率を42%程度に維持することを目標として定めています。この目標達成を目指し、ベトナムは多くの国際組織と連携して、複数の持続可能な森林保護モデルや、生物多様性保全モデルを適用しています。これらは、国民の生計確保や、森林と森林資源の管理・保護の重要性に関する認識向上に多大な貢献をしています。林業総局所属の保護林・防災林管理局のブ・タイン・ナム局長は次のように明らかにしています。

(テープ)

「2021年現在、ベトナムは森林率が42%に達しており、森林率が高い国の一つとなっています。また、天然林の面積はおよそ1030万ヘクタールとなっています。近年、天然林を維持するための多くの措置がとられ、いくつかの地方では天然林の面積が増えています」

ベトナム、持続可能な森林開発を促進 - ảnh 2(写真:VOV)

北部と中部では、森林と林業用地の面積が広く、各地方の面積の80%を占めています。これらの地方は森林経済開発を重視し、地元の森林保護と住民の生計確保の向上を優先課題と見なしています。これらの地方の住民は木材以外の林産物を開拓しながら天然林の保護に力を入れています。

中部クアンナム省ドンザン県ソンコン村はその一例です。この村は少数民族コトゥ族の居住地です。以前、地元住民は生計のために、森林から木を伐採し、販売していましたが、ラタン・竹製品協同組合が設立されてからは籐と竹しか採取していません。

この籐・竹製品協同組合の設立はUSAID=アメリカ国際開発庁の支援による持続可能な森林保護と生物多様性保全プロジェクトの一環です。2020~2025年期において、このプロジェクトは、地元住民が籐と竹をはじめ木材以外の林産物を利用して手工芸品や、薬材などの商品を生産するために280万ドルを支援しています。

ソンコン村の村人の話です。

(テープ)

「森での伐採を自粛しています。自宅にいても、より高い収入を得られるようになりました。我が村ではエコツーリズムを通じて、籐・竹細工製品を販売することができます」     

森林保護と地元住民共同体の利益を切り離すことができないのは事実です。2016~2020年期において、森林保護・開発のために、毎年、政府はおよそ1100の村に438億ドン(約185万ドル)を支援しました。同時に、多くの国際組織は森林地域の住民の生計を支えています。これらの活動はベトナムの森林と森林資源の管理・保護事業に大きく貢献しています。

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