チン首相が主宰した政府会議の様子

第15期国会第2回会議が終了した直後、去る11月13日、ファム・ミン・チン首相は、政府の会議を主宰し、新型コロナ対応と社会経済回復・発展に関する総合的な計画を早急に充実するよう求めました。これは、経済の早期回復と発展に向けた2021年後半2ヶ月間の政府の重要任務の一つとなっています。

国会は第15期国会第2回会議で、政府に疫病予防対策総合戦略の完備、発布、効果的な展開を加速させることを委託しました。また、国会は、政府に対し、社会経済回復・発展プログラムを突破的な措置で作成、実現すると共に、今日の世界経済の発展方向に見合うような経済の原動力づくりに考慮するよう求めました。

国民を中心に置く

疫病予防対策総合戦略案は、新型コロナ予防対策作業に国民を中心に置き、主人公と見なした上で、全国民の団結、統一を作り出すという要求に沿って作成されています。特に、社会経済の回復と発展に有利な条件を作り出すために、新型コロナのワクチン接種を加速させる一方、感染者の治療能力向上、重症患者数と死亡者数の減少を注視する方針です。

これについて、チン首相は、第15期国会第2回会議で発表した際、次のように語りました。

(テープ)

「疫病予防対策作業と社会経済の回復・発展において、ベトナムは不変に以って万変に応ず（以不変応万変 ）という方針を活用しています。この場合、不変とは、国民の命と健康の保護を第一にすること。また、万変は、疫病が蔓延している背景の中でも、疫病対策と社会経済の回復・発展に相応しく効果的に実現するということです。」

さらに、政府は、疫病予防対策総合戦略を作成するに際して、疫病によるリスクの予防対策、抑制、克服に関するシナリオの作成、疫病対策に必要なリソースの準備を注視しています。その他、新型コロナウイルス感染症予防対策基金の設立を研究するよう求めました。

世界経済の回復に見合うような措置を取る

世界の多くの国、中でも、ベトナムの大きな貿易相手国が急速な経済回復の道を辿っていることは、ベトナムにとって、社会経済の回復と発展のための有利なチャンスでありながらも、それに相応しい効果的な措置を柔軟に取らなければ大きな試練となります。

政府は、社会経済回復・発展プログラムの完備を集中的に指導しています。その中でも、疫病の影響で大きな被害を受けた国民、労働者、企業、協同組合、民間経済セクターを対象に、支援政策を適宜に実現する方針です。

このプログラムへの財政的リソースの活用について、国家銀行のグエン・ティ・ホン総裁は次のように明らかにしました。

(テープ)

「国家銀行は、信用組織の安全性を確保する一方、金利の引き下げのために、運営コストダウンに取り組むよう指導してゆきます。同時に、国家銀行は、関連各省庁、部門と連携して、マクロ経済の安定化、インフレのリスク防止を基礎にして利子を合理的に補助する方針です。」

疫病予防対策総合戦略と社会経済回復・発展プログラムは、安定した社会と経済成長の回復に向けた重要な政策です。ベトナム政府は、この戦略とプログラムの完備に努力しています。