科学技術、イノベーション、そして国家のDXの推進の初歩的成果
(VOVWORLD) - 6月上旬に、科学技術、イノベーション、そして国家のDXを推進するための中央指導委員会が2つの主要な行動計画を同時に実施しました。
ベトナムでは、科学技術、イノベーション、そして国家のDX=デジタル・トランスフォーメーションを推進するための党中央政治局の決議57号が施行されてから6か月が経過した現在、政治システム全体における意識と行動に顕著な変化が見られています。また、制度的なボトルネックの一部が解消され、デジタルインフラの整備も進展しています。
法的基盤
6月上旬に、科学技術、イノベーション、そして国家のDXを推進するための中央指導委員会が2つの主要な行動計画を同時に実施しました。ひとつは「決議57の戦略的実行計画」、もうひとつは「政治体制の組織再編に対応した迅速かつ効率的なデジタル化推進計画」です。特に後者は、タスク管理の電子システムを導入し、地方行政府が直接報告でき、中央指導委員会が独立して監督し、各省レベルでのリアルタイム運用を可能とする新たなガバナンスモデルとなっています。
国会は「科学技術・イノベーション法」と「デジタル産業法」という2つの重要な法律が可決しました。また、政府は16の政令と1つの決議を公布し、その中で、「ワンストップ行政手続き」や「権限移譲」に関する制度改革も含まれ、二層制地方政府モデルに対応した法整備が進められています。加えて、政府は11の重点技術分野を含む「戦略技術リスト」を発表しました。
この決議の施行のための資金調達に関して、6月4日に行われた政府の定例会議で、ファム・ミン・チン首相が「国家予算の3%を科学技術分野に充てる」と明言しました。これより前の3月初めに、政府が歳入増・歳出削減から1兆ドン(約500億円)規模の予算を科学技術・イノベーション・DXに充てると明らかにしました。さらに、政府は国債発行や資金移転など複数の資金源を活用して決議57号を推進する方針を示しています。
具体的な成果
今年上半期、党中央政治局の決議57号の実施状況を監視・評価するシステムと、科学技術・イノベーション・DXに関する意見・提案・アイデア・ソリューションを受け付け、処理するシステムが稼働を開始しました。
ファム・ミン・チン首相(写真:VGP/Nhật Bắc) |
科学技術・イノベーションのエコシステムも力強く発展しており、現在、科学技術分野で事業活動を行っている企業の数は858社、高度技術企業は45社、そしてデジタル技術関連企業は7万3000社に達しています。注目すべきは、今年前半に国内のハイテク分野に携わっている多くの大手企業もこの決議に積極的に応援しているということです。
去る6月1日、ハノイ市で開催された「CMCイノベーション・コンプレックス」の起工式で、ファム・ミン・チン首相は次のように述べました。
(テープ)
「国家の目標達成を加速させ、優れたアイディアと大胆な科学研究を推進する必要があります。科学技術やDXにおいては、“迅速かつ果敢”でなければなりません。これは経済インフラ、科学技術インフラ、デジタル・グリーン・気候変動対応インフラの整備、制度構築、人材育成、国の発展のための新たなガバナンス体制の構築に貢献します」
科学技術・イノベーション・DXの発展は、国家発展の鍵を握る要素です。この6か月間に収められた成果は、政治体制全体の創造的精神と国民の支持によるものと言えます。今年下半期に、ベトナムは二層制地方政府モデルの運営に不可欠な要素とみられるデジタル化を加速させ、「国家データセンター」の整備・運用を完了させる方針です。