全国民の大団結の強化や、社会問題の解決などにおいて党の顧問機関として活躍しているベトナム祖国戦線第8回大会は今月25日から27日の日程で開催されます。今回の大会は祖国戦線が民族大団結をさらに発揮するために活動を刷新するチャンスと見られています。
祖国戦線が民族大団結のシンボルである
ベトナム祖国戦線は、ベトナム政治システムの欠かせない1部で、民主、団結、社会的協調の強化や、政治活動の監視、党建設、社会的批評、草の根外交などを担当しています。現状をめぐる背景の中で、民族大団結の強化や、社会的批評は祖国戦線の最も重要な任務と見られています。
全民族大団結の強化
団結は、ベトナム民族のよき伝統であり、ベトナム革命の成功に結びついています。民族の大団結を強化するために、ベトナム共産党とホーチミン主席は祖国戦線の全身であるベトナム民族統一戦線を創立しました。
この数十年間、祖国戦線は自らの役割を発揮し、国民の愛国競争運動や、経済発展、貧困解消などに多大なる貢献をしてきました。祖国戦線は、国民の意見、願望などをまとめて、党と政府に伝えます。これにより、党と政府は政策や、法律などを現状や民意に合致するように改正します。
祖国戦線は、今後、各宗教や、国内外のベトナム人の間の協力、連携を強化し、より強固な団結関係を作る方針を打ち出しています。
祖国戦線の雑誌『マットチャン(Mat Tran)』のチャン・ハウ(Tran Hau)元編集長は次のように語りました。
(テープ)
「今回の大会で、ベトナムの平和、統一、独立、民主、発展のための民族大団結プログラムの実施を提案します。これは、祖国戦線大会に向けている国民の願望だと思います。また、民族大団結宣言を発表することも必要です」
社会的批評の強化
国民の愛国心や、労働精神、愛国競争精神を鼓舞することはもとより、政治活動の監視や、社会的批評も祖国戦線の重要な任務です。
これらを通じて、祖国戦線は国民の意見を基礎に現行の政策や、法律などの弱点を指摘し、党と政府に改正を提案します。言い換えれば、祖国戦線は国民を意見や願望を各レベルの行政に伝えます。
2013年に行われた憲法改正の際に祖国戦線が国民の800万件の意見を集約し国会に上程したことはその証の1つです。政治活動の監視に関して、祖国戦線は国家レベルや、地方レベル、省庁レベルで、5つの監視プログラムを展開しています。
祖国戦線の加盟団体である復員軍人協会のグエン・ソン・フィ(Nguyen Song Phi)副会長は、「今後、祖国戦線は自らの役割を十分に果たすために能力をさらに高めていく必要がある」との見方を示し、次のように語りました。
(テープ)
「人材は重要な要素です。祖国戦線の幹部らは国民を説得できる人でなければなりません。また、政治活動の監視についてですが、監視能力を持つ幹部を育成する必要があります」
祖国戦線は重要な政治・社会団体です。そして、今後も祖国戦線は刷新や、能力向上を進め、国の防衛発展事業に寄与していくものと期待されています。