VGP/Nhật Bắc撮影

7月3１日∼8月1日にかけて、インドのナレンドラ・モディ首相の招きに応じて、ファム・ミン・チン首相は、国賓としてインドを訪問しています。これは、チン首相にとって最初のインド訪問であり、ベトナムの首相にとって10年ぶりのインド国賓訪問となっています。この訪問は、多くの分野における両国間関係を深化させるための重要な意義を持つとされています。

さらに、チン首相はインドが下院選挙を行い、新しい政府を設立してからインドの訪問に招待を受けた外国指導者の一人となっています。チン首相によるこの訪問は、両国間の包括的な戦略的パートナシップが積極的に発展している中で行われました。

越・印関係の前向きな発展

ベトナムとインドは従来から友好関係を保っています。2016年に、両国は、包括的な戦略的パートナシップの枠組みを確立しました。チン首相による今回の訪問は、双方が新たな関係の枠組みを確立して以来、最初の訪問でもあります。2016年から、両国間の包括的な戦略的パートナシップは、確かな関係と政治的に高い信頼性を基礎に、積極的に発展しました。そのため、双方は、各レベルの代表団の相互訪問や、対話協力メカニズムなどを頻繁に行っています。両国の国防省は、2022年6月に、国防パートナーシップに関する共同ビジョン声明、および後方相互支援に関する覚書に調印しました。また、科学技術、情報通信、教育訓練、文化、観光などの分野における協力関係は積極的に発展しています。

ビン外務次官

二国間の貿易投資分野での協力について、ベトナム外務省のファム・タイン・ビン次官は次のように明らかにしました。

（テープ）

「2016年、双方は二国関係を包括的な戦略的パートナシップに格上げしてから、貿易取引総額は2.5倍に増加しました。2023年には、約150億米ドルに達しています。両国には貿易投資分野における協力のための多くの潜在力やメリットがあります。例えば、世界最多の人口を有する国、経済がダイナミックに発展する国であること。インドの大手企業は、再生可能エネルギーや、製造産業、石油ガス、薬品、港湾インフラ、物流などの戦略的分野においてベトナムとの協力を推進しています。その一方で、ベトナムの地場系複合企業ビングループ(Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)は、インドのタミル・ナードゥ州で、自動車工場の起工式を行ったということなどです。」

現在、ベトナムとインドは、再生可能エネルギー、半導体、インベンション、イノベーション、グリーン経済、デジタルトランスフォーメーション、情報技術、スマート農業、薬品などの潜在力ある新興分野において協力を推進しています。両国は国際的場において緊密に連携し、互いに支持し合っています。

ベトナムとインドとの関係について、ジャワハルラール・ネルー大学国際関係学部の東アジア研究者であるスリカンス・コンダパリ教授は次のように明らかにしました。

（テープ）

「以前は、それぞれの国の外相、大統領、首相による訪問に当たって、合意書にのみ調印しました。しかし、現在は、二国間の協力は体制化されるようになりました。つまり、両国には、包括的な協力、および包括的な対話などが多く存在します。問題があれば、双方は、その問題点を検討、評価、協議するため、協力メカニズムを構築し、解決策を見出すことが出来ました。その結果、長年にわたり両国関係は停滞することがありませんでした。ひいては、1997年に発生したアジア通貨危機、あるいは2008年に発生した世界金融危機にもかかわらず、両国は互いに連携、協力することが出来ました」

多分野における越・印の従来からの関係を深化

今回のインド訪問に当たり、チン首相は、インドの高級指導者との個別の会談、会見を行い、両国の実業家とのフォーラム、座談会に出席し、インドの大手経済グループの代表と接触しています。これらの席で、双方は、全ての分野における二国間の包括的な戦略的パートナーシップを実質的かつ効果的に発展させるための方向性を打ち出します。

ベトナム外務省のファム・タイン・ビン次官は、さらに次のように明らかにしました。

（テープ）

「チン首相による今回のインド訪問は、豊富な活動が含まれ、全ての分野における両国間の包括的な戦略的パートナーシップの深化を目指すものです。また、従来からの協力関係を強化すると同時に、電子、情報通信、バイオテクノロジー、薬品、再生可能なエネルギー、グリーン経済、デジタル経済、人工知能、半導体、新素材などの得意分野における協力関係を拡大することが狙いです。さらに、この訪問は、両国が、地域と世界における安全保障、戦略的課題を共有するとともに、国際的な場における相互支持を確認するための機会でもあります」

チン首相によるインドの国賓訪問は、インドとの従来からの友好関係と包括的な戦略的パートナーシップを重視するというベトナムの一貫した政策を改めて確認するとともに、両国指導者の関係の緊密化に貢献するものです。さらに、これは、政治的信頼の強化、多分野での協力関係の深化に繋がり、政治、外交、安全保障、国防、経済などの分野における両国間の包括的な戦略的パートナーシップをより実質的かつ効果的に発展させるのに役立つと期待されています。