越米の友好協力

アメリカを訪問中のベトナム共産党のグェン・フー・チョン書記長はCSIS=アメリカ戦略国際問題研究所で演説を行いました。この演説は「新しい発展段階におけるベトナム・アメリカ関係」をテーマとしたもので、その中で、両国の共通の利益を明らかにした上で、両国関係のさらなる発展を目指す対策を強調しました。

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CSISで演説を行っているチョン書記長

演説の冒頭で、チョン書記長はベトナムとアメリカとの関係における重要な出来事を振り返り、その中で、「両国関係は数多くの浮き沈みを経てきましたが、ベトナムはアメリカとの友好協力関係を維持するという終始一貫した立場を持っている」と明らかにしました。

両国関係は20年間で全面的に発展

チョン書記長は「今から20年前に、ベトナムとアメリカが戦争の痛みを乗り越え、今日のように両国関係を発展させるとは思う人はいないだろう。これは両国の指導者と国民が、過去を閉ざして未来に向かうという精神に従って努力してきたことの賜物である」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「この20年間、ベトナムとアメリカとの関係が互いの独立、主権、領土保全、政治体制の尊重を基礎に、前向きに発展してきました。近年、両国はこれらの原則に関する共通の認識で一致を達成しました。これは両国間の政治的信頼醸成の重要な要素です」

このように語ったチョン書記長は「世界情勢が複雑に推移している背景の中で、ベトナムは各国間の公平と持続的な協力モデル、および、互いの独立、主権、領土保全、政治体制の尊重、内政不干渉、国連憲章を始め、国際法を基礎にすべての紛争を平和的に解決するという精神に従って築かれた友好関係を支持している」と明らかにしました。

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チョン書記長の演説に夢中に耳を傾けているアメリカの学者

全面的パートナー関係の深化

演説の中で、チョン書記長はベトナムとアメリカとの今後の関係についても触れています。その中で、「両国は当面、全面的パートナー関係を深化させ、将来、その関係を新しい発展段階に格上げするように取り組まなければならない」と強調しました。チョン書記長は次のように語りました。

(テープ)

「第一、両国はそれぞれの国の発展と繁栄、および、それぞれの国の国民の幸福のため、両国関係の強化に共通の利益を持つということです。第二は国際法を基礎に、ベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海の平和、安全保障、航行の自由の維持を始め、アジア太平洋地域の平和、安全保障、繁栄の維持に向けて協力を強化することに共通の利益を持っているということです。第三は国際社会の一員として、世界の問題点の解決に協力することに共通の利益を持つということです」

このように語ったチョン書記長はベトナムとアメリカとの関係が今後もますます発展するため実施されている8項目を明らかにしました。これらは相互理解と政治的信頼醸成の強化;経済、貿易、投資の協力;科学、技術、教育、養成、医療などの分野における協力;国防・安全保障分野における協力;人道的分野における協力;草の根外交;人権問題;地域と国際問題に関する協力などです。チョン書記長は次のように語りました。

(テープ)

「歴史の教訓とこの20年間の発展の実践を見ると、友好と協力はベトナムとアメリカとの唯一の正しい道のりであることが分かりました。両国間に残されている相違は客観的な実践であり、必須のものでもあります。しかし、両国には多くの共通の利益があるので、その相違は両国間の友好協力関係を妨げることはできません。」

チョン書記長のこの演説はCSISの学者や研究者らの注目を集めました。チョン書記長はこの機に、CSISの学者や研究者らと対話を行いました。


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