(VOVWORLD) -忘れられないベトナムの食べ物 「私とドラゴンフルーツ」
皆様、こんにちは!
今回、大阪府摂津市からの小原幹雄様の「越日国交樹立45周年記念エッセイ」をご紹介します。
忘れられないベトナムの食べ物 「私とドラゴンフルーツ」
サボテン科のドラゴンフルーツ |
今から数年前の事です。航空貨物を扱う知人から、ドラゴンフルーツという果物をいただきました。初めて見た時、「なんじゃ、コラ」と思いました。赤い色をしていて、ちょっと葉っぱのへたようなものが付いていて、楕円体のとても奇妙な形をしていました。知人が言うには、「栄養価のある果物で、ベトナムから空輸されてきた」とのことです。
ドラゴンフルーツの中身 |
強烈な姿ですが、中身はどんなのかなと、さっそく切ってみました。白い半透明の果肉にゴマのような黒い粒々が混じっています。食べてみると、サクサクした柔らかさで、甘さはそれほどなく、口当たりは良くすっきりしていました。
このあと、ドラゴンフルーツが気になり出しました。近所のスーパーでは見かけませんが、大型スーパーへ行くと、パパイヤなどと一緒に1・2個置いてありました。ただ、値段は高く、高級な果物と言った感じです。
輸入果物と言えば、私の幼かった頃は台湾産バナナでした。今はフィリピン産やエクアドル産が出回っていて、値段も安くなりました。そして次は、フィリピン産パインアップルで、かつては缶詰でしたが、今は生で食べられます。アメリカ産グレープフルーツも馴染みになり、二つに切ってスプーンで食べています。その他はと言うと、ニュージーランド産キウイでしょうか。そして、酸っぱかった味は、品種改良がされたのか、甘くなっています。
さて、ベトナム産ドラゴンフルーツは、これらのように日本でポピュラーな輸入果物となるのでしょうか。この果物の特徴としては、ビタミンやミネラル類が詰まり、低カロリーで食物繊維が豊富ということですので、健康志向の人々にはうけるでしょう。
ドラゴンフルーツの栽培については良く知りませんが、サボテン科の果物ということで、1つの株に多くなるようです。ベトナムで収穫してから日本で消費するまでの期間を考えて、どうも早めに収穫されているようです。その弱点は、獲れば追熟しないので、その分熟成度は低いままになっているようです。
いずれ、こうした弱点も品種改良などで改善されるでしょう。また、流通経路が良くなれば、価格も下がり、日本の多くのスーパーでも扱われることになり、日常の食生活で私の口に入るのも珍しくはなくなるでしょう。「ベトナムの声」日本語放送を聴きながら、そんなことを夢見ています。