(VOVWORLD) - 新型コロナウイルス感染症により、子供の学習の機会が減り、児童労働のリスクが高まりを見せる中、今年の6月12日の児童労働反対世界デーでは、「児童労働の防止と削減の強化」がテーマとして掲げられています。
ベトナムは児童労働の防止と排除で目覚ましい成果がありました。労働傷病軍人社会事業省・児童局のダン・ホア・ナム局長は「ベトナムでは児童労働率が年を追って減少している。児童労働全国調査によると、児童労働率は2012年の15.5%から2018年に9.1%に減少した」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムは2012年と2018年に児童労働全国調査を行いました。また、ベトナムの調査はILO=国際労働機関の条約や国際通例に盛り込まれた児童労働に関する概念に合致しているとILOにより認められました。違法な労働に従事する児童の割合は減少し、アジア太平洋地域の4%を下回っています」
最近の調査によりますと、ベトナムで児童が就労を余儀なくされる状況の主な原因は家庭生活の困窮や、子どもが将来適当な仕事に就くための適切な教育の必要性に対する一部の親の理解に制限があること、新型コロナで家庭の収入が減少した穴埋めに子どもが就労しなければならないことなどが挙げられています。
児童労働率の削減を目指し、ベトナム政府は複数の基本的な対策を取っており、 義務教育の普遍化や識字教育、少数民族の子どもや生活に困窮している家庭の子ども、身体障がい児向けの教育への公平なアクセスの確保、社会保障政策、貧困解消政策の強化、子ども向けの職業訓練サービスの提供などが含まれています。 労働傷病軍人社会事業省のグエン・ティ・ハ次官は次のように語りました。
(テープ)
「子どもが就労年齢に満たないまま、早く就労すると身体的および心理的発達にマイナス影響があり、公平な教育の機会も妨げられます。これは将来、質の高い人材育成に悪影響をもたらすでしょう。ですから、全政治システムは児童労働の防止、排除に全力を尽くすとともに、子ども、家庭、産業界、学校の児童労働対策への理解を促進しなければなりません。社会全体で児童労働の排除に力を合わせる必要があります」
ベトナムが世界経済への統合を進める現在、労働分野、とりわけ児童労働排除に関する国際公約への当事者の認識向上は重要な意義があります。ベトナムは常に国際労働基準に基づく労働環境の整備を促進し、あらゆる形態の児童労働の排除に力を尽くしています。