ベトナム プラスチック廃棄物による汚染と海洋プラスチックごみ対策に尽力

(VOVWORLD) - プラスチックごみによる海洋汚染は地球環境問題となっており、沿岸国の社会経済開発にマイナス影響をもたらしています。
これを良く認識して、長年にわたり、ベトナムは海洋汚染問題の解決に力を尽くしています。先週、ハノイで行われた「持続可能な海洋経済開発と気候変動対応」に関する国際会議で、ベトナムは改めて、世界各国に対し、グローバルな課題の解決に取り組むよう呼びかけました。

会議で、沿岸国、海に面した発展途上国、小さな島国、ASEAN諸国、先進国合わせて70か国あまりと、国際組織、非政府組織の代表から「海洋プラスチックごみは深刻で複雑な問題であるだけでなく、各国の経済社会活動や環境、海洋生態系、人間の健康にも悪影響をもたらすとの見解が相次ぎました。ノルウェー気候環境省の代表モナ・アーフス女史は次のように話しました。

(テープ)

「プラスチック廃棄物による汚染の防止は我々の重要な任務です。これはグローバルな食糧安全保障と人間の健康に影響を与える課題です。現在、海洋は気候変動や生物多様性の喪失、汚染などにより、深刻な影響を受けています。海洋プラスチックごみ対策を強化しなければなりません」

ベトナムで政府はプラスチック廃棄物と海洋プラスチックごみ対策に特別な関心を寄せ、環境保護政策、法律の改正・補足や具体的な計画を通じて促進しています。先ごろ、環境保護法改正案が採択され、その中でプラスチック廃棄物の管理、再利用、リサイクル、処理、プラスチック資源循環経済モデルの開発などに関する内容が法律化され、2030年までの海洋プラスチックごみ管理国家行動計画の発布、プラスチックごみによる海洋汚染対策に関するグローバル条約の策定への参加を準備するなどしてきました。

本会議でベトナムは各国に対し、プラスチック廃棄物による汚染対策に力を合わせるよう提案しました。ベトナムの海と島総局のファム・トゥ・ハン副局長は次のように強調しました。

(テープ)

「プラスチック廃棄物の削減は差し迫った課題となっています。私たちは海洋プラスチックごみ問題の解決に精力的に取り組む決意を固めるべきです。新型コロナ収束後のプラスチック廃棄物による汚染、海洋プラスチックごみ問題の解決策とビジョンを共有するよう呼びかけます。プラスチックごみによる海洋汚染対策に関するグローバル条約の策定に向け、具体的な行動を取る必要があります。また、陸上と海上のプラスチックごみの処理に関する技術移転や金融支援メカニズムの設立を進めなければなりません」

統計によりますと、現在、ベトナムの海に面した28の省と市の中の19の地方で海洋プラスチックごみ対策に関するおよそ70件のプロジェクトが実施されています。ベトナムが「持続可能な海洋経済開発と気候変動対応」に関する国際会議を主催したことはプラスチックごみ対策に関するグローバル条約の達成に向けての具体的な行動の一環であるといえるでしょう。

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