ASEAN・中国戦略的パートナーシップの深化への原動力づくり

(VOVWORLD) -既にお伝えしましたように、先週、中国の重慶で、中国とASEAN=東南アジア諸国連合による特別外相会議や、第6回メコン・瀾滄江協力閣僚級会議が行われました。

これらの会議は国際世論の注目を集め、ASEAN・中国関係に新しい原動力を作り出すと評されています。  

7日に開催された特別外相会議、各国の外相らは、新型コロナウイルス感染症予防対策を含め双方間の今後の協力方向について話し合いました。中国側は、ASEAN諸国にそのワクチンの提供を強化することや、ASEAN諸国のワクチン開発・生産・配分プロセスを支援することなどを確認しました。また、ASEAN総合的な回復枠組みの展開や、貿易・投資の円滑化、ACFTA=ASEANと中国の自由貿易協定の活用、RCEP=地域的な包括的経済連携の早期展開などを通じて、ASEANと協力していくとしています。特に、外相らは、「ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)をはじめ地域の平和・安定・安全保障を維持することは双方の共通の関心事である」と再確認するとともに、DOC=海上行動宣言を効果的に履行し、COC=海上行動規範の交渉を再開することを確約しました。 

一方、8日、中国の重慶市で、第6回MLC=メコン・瀾滄江協力外相級会議が行われ、カンボジアや、ラオス、ミャンマー、タイ、中国、ベトナムの外相らが出席しました。席上、参加者らは、今後もMLC協力を促進し、加盟諸国の発展事業や、ASEAN共同体構築事業、持続可能な開発目標の実施などに貢献していくことを再確認しました。また、「協調・平等・協議・互恵・国連憲章とASEAN憲章および国際法の尊重・それぞれの国の法律の尊重」という原則を強調しました。会議で、持続可能な開発のための連携や、各地方間の協力奨励、伝統医学に関わる協力に関する3件の文書が採択されました。これによりますと、加盟諸国は水資源と環境保護や、新型コロナウイルス感染症予防対策、パンデミック収束後の経済回復などの分野に注力する見通しです。 

これらの会議は中国とASEANとの対話関係樹立30周年を記念する他、ASEAN加盟諸国と相手国がASEANと中国との協力関係、および、メコン・瀾滄江協力体制を振り返り、今後の協力方向を定めるチャンスとなりました。これらの会議は重要な成果を収め、今後の双方関係の深化に寄与すると期待されています。

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