WHO、サル痘(エムポックス)で再び緊急事態宣言

(VOVWORLD) -WHO=世界保健機関は14日、サル痘(新名称:エムポックス)の感染拡大を受け、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。テドロス事務局長が記者会見で発表しました。

エムポックスは発熱や発疹を主な症状とするウイルス性感染症です。一昨年にも欧米を中心に感染が広がり緊急事態宣言が出されましたが、感染者数の減少により1年足らずで解除されていました。

今回の緊急事態宣言は、コンゴ民主共和国を中心とするアフリカでの感染再拡大が背景にあります。WHOによりますと、従来よりも重症化しやすい新型ウイルスの広がりが懸念されています。コンゴ民主共和国では今年だけで1万4000人以上の感染者と524人の死亡者が確認されています。

感染経路は性的接触が主ですが、動物からの感染や家庭内での子どもへの感染例も報告されています。

AUアフリカ連合の疾病対策センター(CDC)の報告では、今年アフリカ大陸で1万7000件以上の感染疑い例と517人の死亡が確認され、昨年同期比160%増となっています。感染報告のある国は13カ国に上ります。

WHOのテドロス事務局長は、アフリカ内外での更なる感染拡大の可能性を指摘し、各国の協調した対応を呼びかけました。新たな変異株は日常的な濃厚接触でも感染しやすいとされ、コンゴから近隣諸国への感染拡大が今回のWHOの決定につながったとされています。

エムポックスは人や感染動物との接触、あるいは感染者の使用した寝具や衣類、注射針などを介して感染する可能性があります。症状には発熱、発疹、頭痛、筋肉痛、背中の痛み、倦怠感、リンパ節腫大などがあります。

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