2024年の中国・アフリカ協力フォーラムサミットを巡る問題

(VOVWORLD) - 先週、中国・北京の人民大会堂で、FOCAC=中国・アフリカ協力フォーラムサミットが開幕しました。
2024年の中国・アフリカ協力フォーラムサミットを巡る問題 - ảnh 1(写真:THX/TTXVN)
今回のサミットでは、4つのハイレベル会議が行なわれました。それぞれのテーマは国政運営、工業化と農業現代化、平和と安全保障、「一帯一路」の質の高い共同建設で、各会議で中国とアフリカの関係指導者が共同議長を務め、アフリカ諸国の多くの代表団メンバーが出席しました。この四大議題は中国とアフリカの現代化発展についての共通の関心と期待を反映するものであり、新時代の中国・アフリカ協力フォーラム建設の重点方向を示すものです。

中国は平和と安全の問題について、グローバル安全保障イニシアチブの提唱者であり、さらにはイニシアチブを実行する行動派です。中国は国連平和維持活動に積極的に参加し、アフリカの緊迫した問題の仲介や対話と協力を展開してきました。また、中国は今回の平和と安全を議題にしたハイレベル会議で、アフリカ諸国とともに、グローバル安全保障イニシアチブを共同で実行し、世界の平和発展を促進する決意と行動を表明しました。

習近平国家主席は「西側諸国による近代化へのアプローチではかつて多くの途上国に深刻な苦難をもたらした。中国とアフリカがともに近代化の夢を築くことは必ずやグローバル・サウスの近代化の波を引き起こすだろう」と述べ、経済が減速する中でも、対立するアメリカなどを念頭に、経済協力を通じてグローバル・サウスと呼ばれる国々への影響力を拡大していく姿勢を鮮明にしました。

会議では「平等で秩序のある世界の多極化をともに提唱する」などとして中国とアフリカ諸国の関係を強化することを強調した「北京宣言」が採択されました。

中国とアフリカの経済協力をめぐっては、途上国が過剰な債務を抱えることで、中国の影響力が増す、いわゆる「債務のわな」の問題も指摘されていて、アメリカなどが懸念を強めています。

国連のグテレス事務総長は5日、アフリカ諸国について、不十分な債務救済や資源の乏しさが社会不安につながっているとの認識を示し、国際的な金融構造の改革を促しました。グテレス氏は北京で開催された中国アフリカ協力フォーラム首脳会合で、アフリカの債務は「持続不可能で社会不安の原因となっている」と指摘しました。「アフリカは効果的な債務救済を受けることができず、資源も乏しく、国民の基本的なニーズに応えるための資金も明らかに不足している」と述べました。その上で、「時代遅れで非効率的な国際金融構造の抜本的改革」の重要性を指摘し、中長期的な解決策を模索しつつ流動性の提供を可能とする政策の必要性を訴えました。

専門家らによりますと、中国は今後3年間でこれらの計画をアフリカで進めることでグローバル・サウスの近代化を主導していきたいとしています。

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