シャングリラ会合:アジア太平洋地域の安全と安定を目指す

(VOVWORLD) - アジアや米欧の国防相・軍幹部が一堂に会して国際問題を討議する「アジア安全保障会議」(通称シャングリラ会合)は5月31日から6月2日にシンガポールで開かれました。
シャングリラ会合:アジア太平洋地域の安全と安定を目指す - ảnh 1(写真:AP)
主催するイギリスのシンクタンク「国際戦略研究所(IISS)」によりますと、会議には40か国以上から500人超が出席し、日中や日韓の国防相会談も行われました。

特に、ウクライナのゼレンスキー大統領は2日、急きょ訪問したシンガポールで「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」に出席し、中国がロシアを支援することでウクライナでの戦争が拡大するとして、アジア太平洋諸国に対して、スイスで月内に開催が予定されている「ウクライナ平和サミット」に参加するよう呼び掛けました。

中国の台湾や東シナ海・ベトナム東部海域(南シナ海)情勢を巡り、各国がどのような主張を展開するかが焦点となりました。約1年半ぶりとなる米中国防相の対面会談をはじめ、閣僚同士の2国間・多国間対話も行われました。31日、アメリカのオースティン国防長官と中国の董軍国防相は訪問先のシンガポールで会談し、台湾や南シナ海、ウクライナでの戦争、中東紛争などを巡り協議しました。中国国防省の呉謙報道官は会談終了後、「前向きかつ実務的で、建設的」な話し合いだったと記者団に述べました。呉報道官によりますと、双方は交流と意思疎通を維持することで合意したといいます。中国側は会談を称賛し、米中が誤算を避けるのに寄与するとの認識を示しました。

シャングリラ会合で議題となる地政学は、米中対立にとどまらないとしています。31日夜に基調演説を行うフィリピンのマルコス大統領は、「ルールに基づく国際秩序と建設的な多国間主義に対するフィリピンのコミットメントを強調する」と話しました。

世界とアジア太平洋地域における安全保障情勢が益々複雑化している中で、多くの重要な二国間・多国間国際会議が行なわれ、多くのディスカッションや演説が国際社会の注目を受けていると評されています。

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