NATO 大規模演習で影響力を示す

(VOVWORLD) -米海軍のドック型揚陸艦「ガンストンホール」が24日に米バージニア州ノーフォークの基地から出港し、北大西洋条約機構(NATO)の大規模演習「ステッドファスト・ディフェンダー(不動の守護者)2024」が始まりました。

今回の演習は冷戦以降で最大規模で、約9万人の兵士が参加し、5月まで実施されています。50隻以上の空母や駆逐艦、80機以上の戦闘機・ヘリコプター・ドローン(無人機)、133両の戦車と533台の歩兵戦闘車を含む少なくとも1100台の戦闘車両も参加しています。

演習はNATOが数十年ぶりに策定した地域の防衛計画に基づくもので、ロシアによる攻撃への対応が念頭にあるとしています。NATOは発表の中で、ロシアに言及していませんが、NATOの最高戦略文書でロシアは加盟国の安全保障にとり最も重大かつ直接的な脅威とされています。

NATOのカボリ欧州連合軍最高司令官は記者会見で、NATOが演習を通じて「価値観やルールに基づく国際秩序を守る決意を明確に示す」と述べました。冷戦後のNATOの演習ではこれまで、2018年にノルウェーで約5万人が参加して実施された演習が最大とされてきました。

大規模演習に加えて、このほど、スウェーデンのNATO加盟をめぐっては、すべてのNATO加盟国の承認が必要で、トルコの議会が23日加盟を承認したことで、承認していない国はハンガリーのみとなっています。こうしたなか、ハンガリーのオルバン首相は、24日、NATOのストルテンベルグ事務総長と電話で会談し、スウェーデンの加盟を支持したうえで、みずからの与党が多数派を占める議会に承認を急ぐよう促す考えを示したとSNSで発表しました。

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