(VOVWORLD) - バビシュ氏は4日夜、「歴史的な結果を達成した」と述べて勝利を宣言し、自らの首相就任に意欲を示しました。
2025年10月4日夜、チェコ共和国プラハで選挙結果を受け喜ぶANO党党首アンドレイ・バビシュ氏(写真:REUTERS/Radovan Stoklasa) |
チェコで3日から4日にかけて実施された下院(定数200)の総選挙は、4日に開票結果が発表され、バビシュ前首相が率いる最大野党のポピュリスト政党「ANO2011」が80議席を獲得し、第1党となりました。単独過半数を得た勢力はなく、バビシュ氏は政権交代を目指して極右の野党などと連立交渉を開始する意向を明らかにしました。
バビシュ氏は4日夜、「歴史的な結果を達成した」と述べて勝利を宣言し、自らの首相就任に意欲を示しました。一方、フィアラ首相が率いる中道右派の与党連合「SPOLU」は52議席にとどまり、議席を減らして敗北を認めました。
選挙戦でバビシュ氏は、フィアラ政権が進めてきたウクライナへの積極的な支援や、防衛関連支出を国内総生産(GDP)比5%に引き上げる方針を批判してきました。政権交代が実現した場合、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)と協調してきた外交路線が見直される可能性があります。
実業家で富豪でもあるバビシュ氏は「チェコのトランプ」とも呼ばれています。昨年にはハンガリーのオルバン首相と共に、欧州議会で極右グループ「欧州の愛国者」を設立しており、EUの方針に異議を唱え続けるオルバン氏とは緊密な関係を築いています。(共同通信)