米との貿易関係、健全な発展への回帰望む 貿易戦争不要=中国商務相
(VOVWORLD) -中国の王文濤商務相は18日、米国との商業関係を健全かつ持続可能な発展の状態に戻すことを望むと述べ、米国に大国としての地位にふさわしい行動を取るよう求めました。
(写真:REUTERS/Dado Ruvic) |
また、今年ジュネーブとロンドンで行われた米中協議では貿易戦争に戻る必要がないことが明らかになったとも発言しました。
「最高レベルのリーダーシップとコミュニケーションによる対話と協議を通じて、食い違いを適切に管理し、相違点を解決できることが実際に証明された」とし「引き続き対話と意思疎通を強化し、合意を深め、誤解を減らしていく。協力を強化し、中米経済貿易関係を共同で軌道に戻し、健全で安定した持続可能な発展を実現していく」と語りました。
さらに、中国の貿易には強靭性と勢いがあり、次期5カ年計画では輸入と輸出の両方を拡大すると記者会見で述べました。
米中貿易関係の浮き沈みは両国が互いを必要としていることを双方に教えたとし、「強制的なデカップリング(分断)やサプライチェーン断絶は不可能で、両国の一部の貿易は少なくとも短期的には置き換えが難しい」と指摘しました。
「両国は多くの困難を乗り越えてきたが、依然として互いに重要な経済・貿易パートナーだ」とし、「対等な対話と協議」を通じて緊張を管理することが可能だと述べました。
トランプ米大統領は今年、中国製品への関税を100%以上に引き上げたが、5月に大半を一時停止することで合意しました。中国は再度の関税引き上げを回避するため、8月12日までに米側と合意する必要があります。
王氏は米国が中国に課している現在の関税率は全体として53.6%で「依然として高い」と述べました。
その上で「貿易戦争に勝者はいない」とし、「中国は貿易戦争を望まないが、恐れてもいない」との立場を改めて示しました。
また「大国は大国として振る舞うべきだ。責任を負わなければならない」とし、中国は国益を守る立場を変えることはないと強調しました。(ロイター)