国境を越えた新年市

(VOVWORLD) - ベトナム中部のクアンチ省とラオスのサバナケット省の国境地域に位置するラオバオ商業センターでは、毎週土曜日に国境市が開かれています。この市場では、両国の人々による商取引だけでなく、文化交流の場としても賑わいを見せています。
国境を越えた新年市 - ảnh 1

(現場の音)

年末になると、クアンチ省フォンホア県ラオバオ町には、両国から多くの人々が集まり、普段以上の活気に包まれます。市場は飲食エリア、少数民族の特産品展示エリア、商業センターの販売エリア、文化交流エリアなど、目的別に区画されています。

特に注目を集めているのが、ラオスのサバナケット省セポン県から出店している伝統織物店です。店主のムク・ダさんは、色とりどりの伝統織物は多くのお客さんに買ってもらっていると述べ、次のように語りました。

(テープ)

「このような素晴らしい国境市に初めて参加させていただきました。私たちラオスの伝統織物や民族衣装を通して、ベトナムの皆さまに私たちの文化を知っていただければと思います」

市場には、地域の特産品も豊富に並びます。フォンホア県の農産物やOCOP一村一品として認定された地域特産品、郷土料理などが並び、地元クアンチ省の事業者も多く参加しています。ダクロン県からは、竹筒ご飯や竹筒焼き肉といった特色ある料理が持ち込まれ、来場者の関心を集めています。ダクロン県の住民ホー・ホア・ミさんの話です。

(テープ)

「地元の特産品を数多く用意してまいりました。この市場では、ベトナムとラオスの文化を互いに理解し合える良い機会となっています。新年を迎える時期ということもあり、とても賑やかな雰囲気で楽しんでいただけていると思います」

国境を越えた新年市 - ảnh 2

(現場の音)

文化交流も市場の大きな特徴です。バンキエウ族やパコ族、ラオスの諸民族による伝統的な踊りや音楽が披露され、千年以上にわたって受け継がれてきた無形文化財を体験できます。ラオス側からはサイチャイダンスなどが披露され、ベトナム側からはチュオンソン山脈の少数民族による伝統舞踊が応えます。クアンチ省フォンホア県ラオバオ町の住民グエン・チュク・ズオンさんは次のような感想を述べています。

(テープ)

「ラオバオ国境市の魅力は、ベトナムとラオスの文化が融合する場であると同時に、フォンホア県に暮らす少数民族の伝統文化に触れられる点にあります。実際に市場を訪れてみると、活気に満ちた楽しい雰囲気に包まれていて、とても印象的でした。今後もこの市場が継続的に開催され、両国の文化交流の架け橋となることを期待しています」

ラオバオ町のレ・バー・フン町長は、「この市場を観光ルートの一つとして確立し、文化交流と経済活動の拠点としていきたい」と展望を表明し、次のように語りました。

(テープ)

「この国境市は、両国の住民が文化や食を通じて交流し、農林産物を取引する場として開催しています。現在、バンキエウ族の農産物やOCOP認定品、ラオスの食品など、50店舗以上が出店しており、大変な賑わいを見せています」

このラオバオ国境市は、高地少数民族の伝統文化を守りながら、ベトナムとラオスの長年の友好関係を象徴する場として、重要な役割を果たしています。

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