この数年間、チャというナマズの一種の養殖業はベトナム南部メコンデルタ各省の住民数百万人に雇用を創出してきました。また、この魚の輸出も年々増え、国の経済に大きな利益をもたらしています。しかし、最近チャ魚の養殖・輸出は様々な困難に直面しており、その持続的な発展の確保が緊急問題となっています。
こうした中、農業農村開発省はチャ魚協会を設立することを決定しました。これはチャ魚の養殖・輸出にてこ入れをする措置とみられています。
農業農村開発省の統計によります、2012年、チャ魚養殖・輸出企業の数は160社に低下し、前年と比べ30%減少しました。160社が残っていますが、安定した活動を維持できたのはわずか32社です。残りは破綻の危機に直面しているということです。
こうした中、チャ魚協会の誕生はチャ魚の養殖・輸出の需給の均衡の確保や、原材料の価格の安定化、不正競争の回避などに寄与するものと評価されています。特に、輸出市場の確保・拡大、輸出品の質的向上につながる養殖・加工プロセスの管理などにも役立つと期待されています。
カントー市オモン区のチャ魚養殖農業組合のグエン・ゴク・ハイ(Nguyen Ngoc Hai)組合長は次のように語りました。
(テープ)
「チャ魚を養殖していますが、この2~3年、様々な困難があります。チャ魚協会の設立はいいニュースですね。協会が商品の消費、赤字状態の克服などの面で支援してくれることを望んでいます」
ハイ組合長はこのように語りました。
現在、チャ魚は多くの国に輸出されていますが、ここ数年、様々障壁に直面しています。このため、チャ魚協会が貿易摩擦の解決、国内企業の競争力の向上、貿易障壁の撤廃などに力を入れるよう期待されています。
これに関し、ドンタプ省の企業フンカー社のチャン・バン・フン(Tran Van Hung)会長は次のように提案しています。
(テープ)
「協会の設立は私たちの夢ですが、協会の指導者らは経験と威信のある人でなければなりません。協会の指導者らは自らの力や、経験、人脈を活かして、チャ魚の輸出を促進するよう望んでいます」
フン会長はこのように語りました
一方、当局者らも同協会に期待をかけています。これに関し、アンザン省人民委員会のブオン・ビン・タイク(Vuong Binh Thach)委員長は次のように語りました
(テープ)
「重要なことは、協会が市場の状況を見極め、生産を再組織することです。そのほか、協会は養殖計画の立案から加工にいたるまでのプロセスを再構築する必要があります。チャ魚協会と各企業が協調してチャ魚養殖・輸出産業を促進するよう期待します」
タイク委員長はこのように語りました。
チャ魚の養殖・輸出が様々な困難に直面している現在、チャ魚協会の誕生はチャ魚をはじめ水産物養殖・輸出産業の持続的な発展の確保に寄与することでしょう。