ベトナムの思いやりの街づくり フート省カオサ村の取り組み
(VOVWORLD) - 北部フート省カオサ村は、2023年にベトナム赤十字協会が推進する「思いやりのコミュニティ」のモデル地区に選ばれました。わずか1年余りで、同省で初めて「思いやりのコミュニティ」の称号を獲得し、その活動は着実に広がりを見せています。
カオサ村では、行政と地域が一体となって支援活動を展開しています。まず、支援を必要とする世帯のリストを作成し、地域住民や慈善家に協力を呼びかけました。この取り組みは、住民からも大きな支持を得ています。
具体的な支援事例として、第5区に住むドー・トゥアン・ティンさんへの腎臓移植手術の支援や、障害のある弟の介護をしているホアン・ティ・ビンさんへの住宅修繕支援などが挙げられます。このような活動は、困窮者への直接的な援助だけでなく、地域の絆を深める効果も生んでいます。
カオサ村赤十字協会のカオ・ティ・スアン・ホア会長は、「このモデル導入により、既存の相互扶助の精神がより効果的な支援活動として実を結び、支援が本当に必要な人々に届くようになった」と評価しています。
2024年の実績としては、14件の人道支援に1億300万ドン以上を提供したこと、慈善家や企業の協力で2億7000万ドン相当の住宅支援を実施したこと、貧困世帯への1億2500万ドン以上の施設建設を支援したこと、4世帯への総額900万ドンの住宅修繕支援をしたことです。
カオサ村の取り組みは、フート省全体の模範となっています。今後は「誰一人取り残さない」という方針のもと、より多くの支援の輪を広げていく計画です。