党・国家・政府の指導者が、第16回全国放送祭の開会式におけるVOVの展示ブースを視察しました。

2月13日は世界ラジオデーです。DXデジタルトランスフォーメーションが進む現代において、VOV=ベトナムの声放送局は科学技術・イノベーション・DXの発展に関する党中央決議57号の実現に向けて、デジタル化を推進しています。これにより、時代の潮流に即したサービスの多様化を図り、ラジオ放送の存在意義を改めて確立することを目指しています。

ラジオ放送のDXは必然的な流れであり、多くのメリットをもたらします。VOVは、早くからDX計画を策定しました。オンラインラジオ、ポッドキャスト、ストリーミングなどのデジタルプラットフォームを活用し、地理的な制約のないコンテンツ配信を実現しています。また、AI技術を取り入れることでリスナー体験を向上させ、デジタルデータを基にしたリスナー行動の分析により、コンテンツの最適化とプログラムの品質向上を図っています。

【体系的な取り組み】

VOVのヴー・ハイ・クアン副総裁

VOVのヴー・ハイ・クアン副総裁によりますと、DXは段階的なプロセスとして捉え、視聴者の高度化する情報ニーズに応えるため、放送とコミュニケーションの近代化を慎重に進めているとのことです。

編集、番組制作、アーカイブ分野では、2000年代からデジタル化に着手しており、これが現在のDXの土台となっています。効果的な推進のため、DX指導委員会と計画策定委員会を設立し、実施過程の管理体制を整備しました。2024年8月1日には「VOVデジタルトランスフォーメーション計画」（決定2076号）が承認されました。

また、職員の意識向上とスキルアップを目的に、ジャーナリズムのDXに関するセミナーや研修を実施し、変革に向けた基盤づくりを進めています。クアン副総裁は次のように語りました。

（テープ）

「VOVは現在、既存インフラを活用しながら、DX計画の実現に向けて三つの重点施策を推進しています。具体的には、デジタルインフラや各種アプリケーションの刷新・増強を含む技術ソリューションの展開、人材育成、そしてデジタルプラットフォームの構築です」

しかし、こうした取り組みには課題も存在します。高度なデジタルスキルを持つ人材の不足、インフラと技術への多額の投資需要、そして技術面だけでなく働き方や組織文化の変革が必要となることです。

【デジタル時代への対応】

限られた資源の中、VOVは視聴者への影響力が大きく、実施が容易なサービスに注力しています。例えば、従来型放送局のデジタル移行に適したオンラインラジオは、ウェブサイトやアプリ、YouTube、Facebook、Zaloなどのプラットフォームでのライブ配信が可能です。クアン副総裁は次のように語りました。

（テープ）

「SNSの活用においては、Facebook、TikTok、YouTube、Instagramなどで、ラジオコンテンツをショートクリップ化して配信し、新規リスナーの獲得を目指しています。また、視聴者コミュニティを育成することで、双方向のコミュニケーションを実現し、放送局への信頼度を高めていきます。さらに、Google NestやAmazon Echoといったスマートスピーカーでの視聴に適したコンテンツ開発や、スマートスピーカーユーザー向けの専用ニュースチャンネルの構築も進めています。加えて、Wi-Fi環境があればどこでも視聴可能なスマートラジオアプリの展開も行っています」

クアン副総裁はさらに、この変革がコンテンツ制作の考え方自体を変えるものだと指摘します。記者や編集者には、マルチメディアコンテンツの制作・管理に必要なデジタルスキルの向上が求められます。従来型の番組制作にとどまらず、ポッドキャストやショート動画、SNS投稿など、デジタルプラットフォームに適したコンテンツ制作へと発想を転換する必要があります。AIの活用も重要です。また技術者は、編集ツールやコンテンツ制作、データ管理など、デジタル環境での業務全般に関わる新技術の統合を担っています。

DXデジタルトランスフォーメーションの成功には、コンテンツへの考え方の変革、職員のデジタルスキル向上、技術投資が不可欠です。さらに、各種デジタルプラットフォームを最大限に活用することで、視聴者層の拡大とデジタル環境での競争力強化を目指します。

VOVを含むメディア機関にとって、DXは視聴者の高度化する情報ニーズに応え、サイバー空間の様々なプラットフォームで魅力的なコンテンツを提供し続けるための必須の取り組みとなっています。