ベトナム経済、8%成長への挑戦 政府が強力な推進体制で臨む

(VOVWORLD) - ベトナム政府が今年、GDP成長率8.3から8.5%という非常に高い目標を掲げて注目を集めています。世界経済が不安定な中で、これだけの高成長を目指すというのは、政府の相当な自信の表れと言えるでしょう。
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公共投資が成長のエンジンに

では、どうやってこの高い目標を達成しようとしているのか。キーワードは「公共投資」です。
今年の第2四半期までに、公共投資として執行された投資額は268兆ドン、日本円にして約1兆4800億円に上っています。これ、前の年と比べて大幅な増加です。
具体的には何に使っているかというと、高速道路、空港、環状道路といったインフラ整備です。特に高速道路建設には力を入れていて、なんと2025年末までに3000キロメートルの高速道路を完成させるという壮大な計画を立てています。
財務省のドー・タイン・チュン次官は、この成果について興味深いコメントをしています。
(テープ)
「中央から地方まで、みんなが一丸となって取り組んだ結果です。でも一番大きいのは、首相や副首相が直接現場に足を運んで、問題があればすぐに解決するという強いリーダーシップです」
実際、ファム・ミン・チン首相は先週末にも、8回目となるロンタイン空港建設現場の視察を行いました。
こうした政府の積極的な投資は、単純に公共事業としての効果だけではありません。民間企業の信頼を高めて、外国からの投資も呼び込む効果があります。
実際、今年上半期のGDP成長率は7.52%と、かなり好調な数字を記録しています。多くの専門家は、下半期もこの勢いが続くか、さらに良くなる可能性があると見ています。
この勢いは海外からも注目されています。大手金融機関のシティグループは、ベトナムの成長予測を6.6%から7%に引き上げました。マレーシアのメイバンクは7.3%、シンガポールのUOB銀行も6%から6.9%に修正しています。
つまり、ベトナムの「やってやる」という意気込みが、実際に結果として表れ始めているということです。
政府の強い決意
ファム・ミン・チン首相は、最近の会議でこのように語っています。
(テープ)
「8.3から8.5%の成長は確かに大きな挑戦です。でも、不可能ではない。これは次の時代、ベトナムが飛躍する時代への準備なのです」
政府は各地方や国有企業にも具体的な成長目標を割り振って、国全体で目標達成に向かう体制を作ろうとしています。
さらに、7月から新しい地方政府制度も本格的にスタートしました。これまでより効率的に政策を実行できるようになると見られています。
こうした様々な要因が重なって、ベトナム経済は今、新しい成長のステージに入ろうとしています。8.3から8.5%という高い目標は確実に達成できるものと期待されています。

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