ベトナムの人々だけでなく、世界の人々も敬愛するホーチミン主席。20世紀における世界の革命運動の歴史に傑出した指導者としての名が残っています。
ホーチミン主席とベトナムの現代歴史に関する多くの書籍の執筆で良く知られているフランスの歴史学者ピエール・ブロチェスさんは、ホーチミン主席のことについて次のように話しました。
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「ホーチミン主席のことについてどう思われるのかと聞かれると、深い心から簡単な答えが出ます。それは、人文的な人ですが、目標を最後まで実現する決意で断固たる人だと思います。」
ホーチミン主席の生涯を研究したとき、ブロチェス氏はホーチミン主席のフランス人友達の物語を見つけました。ブロチェスさんの話です。
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「当時ホーチミン主席と同じようにフランス社会党の党員で、新聞「ルマニテ」で働いていたフランス人でしたが、ホーチミンとは親しい友人でした。フランス社会党から分裂してフランス共産党の設立の是非を問う投票では、ホーチミンは賛成票、そのフランス人は反対票を投じました。しかし、その友情は失われたわけではありません。ホーチミン主席がなくなった時、そのフランス人は“私の全生涯で会った人の中で、友達に一番忠実な人だ”と言いました。」
ベトナム戦争の反戦運動に積極的に参加したフランス人女性 ライモンド・ディエンさんはホーチミン主席のことについて愛情溢れる親しい人だという思いです。年を取って記憶が薄くなっているディエンさんですが、現在も、1956年にホーチミン主席と始めて会ったことを昨日のことのようにはっきりと覚えているということです。
涙を流しながら、1956年10月23日にハノイで開催されたベトナム全国青年大会を振り返ったディエンさんです。
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「大会が開幕する前、ホーチミン主席は私のところに近づき、彼の隣の席に座ってほしいといいました。誰もが知らなかったフランス人の私は、世界が憧れる偉大な主席の隣に座れるなんて考えられなかったのです。そんな主席は非常に親しくて地味でした。主席は私に腕輪をプレゼントしてくれました。また、翌日、私たちを彼の家に招待しました。その日は私の生涯の中で忘れられない日です。」
アメリカの歴史研究者ウィリアム・ドゥイカーさんは「ホーチミン・ワンライフ」という本の筆者として知られています。彼は、300ページのこの本を書くのには35年がかかりました。ホーチミン主席と接したり、一緒に働いたりしたことがあるたくさんの人にインタビューした他、フランスや、イギリス、ロシア、中国などの情報機関の書類を集めたこの本は歴史研究者の間で好評を得ました。
ドゥイガーさんは次のように語りました。
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「ホーチミンのことについて最も印象深いことは彼の指導力です。また、彼の地味も印象です。そういうホーチミン主席はベトナムの人々にホーおじさんという愛称で呼ばれているのです。」
ロシアのサンクトペテルブルク大学の4年生ガイア・コルパエヴァさんはコミンテルンとホーチミン主席を卒業論文のテーマにすることにしました。コルパエヴァさんは、「ロシアでは、現在も、ほとんどの人がホーチミンの名を知っている」としています。