気候変動に対応するメコンデルタ地域の経済発展


全国のGDP国内総生産の15%を占める南部メコンデルタ地域が気候変動の影響に見舞われています。

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フォーラムの参加者



先ごろ、ホーチミン市で、WB世界銀行、農業農村開発省、資源環境省、計画投資省の連携で共催された「メコンデルタフォーラム」は国際組織に対し、海面上昇と気候変動による試練を乗り越えるため、メコンデルタ地域を支援するよう呼び掛けました。フォーラムでの報告や研究結果によりますと、メコンデルタ地域は地域内の食糧安全保障を始めとするベトナムの発展事業における重要な役割を果たしているということです。メコンデルタ地域は国内で最大の農業、水産物の生産地となっています。

気候変動がGDPの減少をもたらすか

現時点で、メコンデルタ地域では海岸から100~120キロまでを塩害地域としています。これにより、23万ヘクタールの水田、9400ヘクタールの果樹園、5000ヘクタールの水産物養殖場が被害にさらされています。その他、25万世帯が生活用水の不足状態にあります。米の冬春作の収穫量は40万トンあまり減少しています。長期的に見ると、メコンデルタ地域は気候変動による多大な影響を受ける恐れがあると予測されています。また、この地域におけるコメの収穫量は6~12%減と見込まれています。

発展のための連携モデル

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フォーラムで、グェン・スアン・フック首相は「南部メコンデルタ地域はベトナム最大のコメ生産地であるのみならず、東南アジア地域における付加価値の高い農業を実現する地域でなければならない。」と強調しました。この目標達成について、フック首相は次のように語りました。

(テープ)

「西南部指導委員会は南部メコンデルタ地域、及び政府と連携して、それぞれの地方の強みを活かすと共に、食糧や食品、果物を集中的に生産するため、メコンデルタ地域発展戦略を立案する必要があります。また、各地方の責任と役割を明確にした上で、生産経営を支援します。」

フォーラムで、参加者らは気候変動への対応策などについて討議しました。

国際組織との協力を強化

メコンデルタフォーラムで、フック首相は世界銀行を始めとするパートナーとの協力についても触れました。一方、世界銀行・東アジア太平洋地域担当のビクトリア・クワクワ副総裁は次のように明らかにしました。

(テープ)

「このフォーラムは、参加者らがメコンデルタ地域への援助措置を討議するチャンスとなります。私たちは、メコンデルタ地域の住民が気候変動による試練に対応する可能性を助けたいです。フック首相は幾つかの方策を取り上げました。その一方で、ベトナムの関連各機関は、同じビジョンを持っています。我々は、予想できない気候変動に対応する為に、堤防の増強、森林栽培、節水、先端技術の導入などの対策を調整しなければなりません。」

ベトナム政府は、気候変動対応とメコンデルタ地域の発展を目指す為に、国際組織との協力を強化すると共に、複数の工業団地の建設、陸上と航空のインフラ整備などに投資を優先課題にしています。その一方で、科学技術の研究、水産物養殖と稲の栽培に先進技術の導入、農業の近代化などを行っています。

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