老朽住宅撤廃プログラム:国民のための国家の人道的精神
(VOVWORLD) - ベトナムでは現在、仮設住宅や老朽住宅をなくすプログラムが最終段階に入っています。ファム・ミン・チン首相が開始してから9ヶ月が経過しましたが、その成果は目覚ましいものがあります。これは単なる政策ではなく、「誰一人取り残さない」という国の強い意志を示すものです。
仮設・老朽住宅解消事業の中央指導委員会第5回会議で、ファム・ミン・チン首相が演説する様子。 |
昨年3月の段階では、全国で約30万世帯が仮設住宅や老朽住宅に住んでいました。チン首相は、「2025年は党創設95周年、南部解放・祖国統一50周年、建国80周年という記念すべき年です。このような年に、国民が安心して暮らせる住まいを持たない状況を放置することはできません」と繰り返し強調しています。
今月8日までに、全国34省・市のうち18の省・市が仮設住宅・老朽住宅の撤廃を完了しました。これは52.9%の達成率です。中部フエ市も7月18日に目標完了を発表する予定で、完了した省・市は34省・市の中19の省・市となります。
さらに驚くべき数字があります。今月17日現在、全国で約26万5千戸の仮設住宅・老朽住宅の撤廃を支援し、84%以上を達成しています。
このプログラムの財源は国の予算だけでなく、社会からの資金も集められました。現在までに動員された総額は17兆8千億ドン、日本円に換算すると約990億円に達しています。11万3千人以上が直接建設に参加し、100万日以上の労働を提供しました。まさに国を挙げた取り組みです。
今月9日にハノイで開催された会議では、プログラム完了の具体的な時期が決定されました。2025年7月27日までに傷病軍人や戦没者、功労者の家族への住宅支援を完了し、2025年8月31日までに全国の仮設住宅・老朽住宅を100%撤廃するという目標です。これは9月2日の建国80周年記念日に合わせた計画です。
注目すべきは、当初の目標が2030年までだったものを、5年も短縮したことです。チン首相は次のように語っています。
(テープ)
「9月2日はベトナム社会主義共和国建国80周年記念日です。私たちは、誰も仮設住宅や老朽住宅に住むことのない状況を願っています。これは党と国家による、非常に人道的な政策です」
クアンチ省の国境付近にある村での
仮設住宅解消事業の起工式。
|
チン首相自身も多くの政府関係者とともに、仮設住宅や老朽住宅の多い辺境地や遠隔地を直接訪問し、プログラムの実施を指導しています。
このプログラムの根本にある考え方は、「民こそが根本」、「党は国民に豊かで幸福な生活をもたらすこと以外に目的はない」という理念です。経済発展は社会進歩と社会保障の確保と結びつけなければならず、単純な経済成長のために社会正義を犠牲にしてはならないという考えに基づいています。
これまでの成果は、貧困層のための新しい住まいという現実的な結果だけでなく、党と国家に対する国民の信頼と愛情も育みました。このプログラムはもはや単純な政策ではなく、国民全体で進む運動、全社会の使命となっています。
2025年9月2日、全国が建国80周年を祝うとき、国民は至る所で国旗がはためくのを見るだけでなく、祖国の全土で数十万戸の新しい立派な家々と、そこに住む人々の喜びを目にすることでしょう。それは団結の証であり、誰一人取り残さないという党と国家の願いから建てられた家々なのです。