(VOVWORLD) - ベトナムは現在、行政単位の統合を進めています。これは行政機構の効率化、管理効率の向上、経済発展を目指す重要な政策です。
この取り組みは、地方レベルでの国家発展空間を再構築し、ばらばらな発展や非効率な投資配分、資源の浪費を解消するものです。また、二桁成長の実現と国の飛躍的発展の基盤となることが期待されています。
現在ベトナムには57の省と6つの中央直轄市を含む63の省・市があります。1975年の国家統一以降、ベトナムでは省レベルの行政単位の分割と統合が何度も行われてきました。
省の統合は前向きで必然的な流れ
省の統合は長年検討されてきた課題であり、省レベルの行政単位における発展空間の再編成を目指すものです。生産力が大幅に向上した現在、効率的で強力な行政機構が求められています。整備されたインフラや円滑な通信網、多様な発展基盤が、潜在能力を引き出し、資源を効果的に活用するための行政単位再編を後押ししています。
経済専門家によりますと、省の統合と県レベルの廃止により、年間GDPの約3.8%にあたる約112億米ドルの財政節約が見込まれています。ブイ・ドゥック・トゥ博士は、省レベルの統合を極めて適切な政策だと評価しています。省や村レベルの再編後は、経済発展の空間が拡大され、地域間の課題や地域経済の発展、各地域の比較優位性の活用もより効果的に進められると期待されています。
グエン・ティエン・ジン博士 |
内務省元次官のグエン・ティエン・ジン博士は次のように述べています。
(テープ)
「省の統合は、より効率的で強力な行政システムを生み出します。また、行政コストの削減だけでなく、土地などの空間開発や各地域の強みを活かす余地を生み出します。長年にわたる省の分割後、多くの地域は発展してきましたが、今では空間的制約や資源の限界に直面しています」
迅速かつ計画的な実施
省の統合は長期間にわたって検討され、現在ではかなり広い支持を得ています。近年、党と国家は行政単位の再編成を進めており、国会常任委員会が承認した行政区画の基準に基づき、村レベルの単位統合も実施されています。
省レベルの統合については、今年2月28日の結語127号において、党政治局と書記局は複数の省の統合、県レベルの廃止、村レベル単位の統合研究を求め、効率的な2層構造の地方政府モデルの実施を要請しています。
ブイ・ホアイ・ソン氏 |
省の統合を検討する際には、歴史、文化、伝統、経済、社会、慣習、および国際的な経験を総合的に考慮することが基本となります。国会文化教育委員会の常任委員であるブイ・ホアイ・ソン氏は次のように述べています。
(テープ)
「このプロセスは持続可能な発展、行政能力の向上、国民と企業に有利な環境づくりを目指すべきです。統合の評価は総合的に行われる必要があり、面積や人口だけでなく、経済、文化、社会、インフラ、管理能力、地域間連携などを包括的に検討すべきです。過去の県レベルや村レベルの統合経験は、今後の適切な調整のための重要な教訓となるでしょう」
ベトナムにおける組織・行政機構の効率化は真の改革であり、時代に合わない仕組みを刷新して新たな発展基盤を築き、国の持続的な発展を推進するものです。