トランプ次期大統領 メキシコ・カナダ・中国製品に関税 表明

(VOVWORLD) -先週、アメリカのトランプ次期大統領は、自身の政権発足の初日にメキシコ、カナダ、中国からの輸入品を対象とした関税の大幅な引き上げを行うと約束しました。

トランプ氏によりますと、この措置は不法移民並びに「犯罪と薬物」が国境を越えて流入することに対する報復になるといいました。

トランプ氏は25日、SNSの投稿で、メキシコやカナダからかつてない水準で犯罪や薬物が流入しているとして、来年1月20日の大統領就任日に初めて出す多くの大統領令の1つとして、両国からのすべての製品に25%の関税を課すために必要な文書に署名する意向を明らかにしました。

トランプ氏は「メキシコとカナダはこの問題を簡単に解決する絶対的な力を持っている。彼らがこの力を行使することを要求する」として犯罪や薬物の流入が止まるまでこの措置を続けるとしています。

米国に流入する不法移民対策に関連し、メキシコのシェインバウム大統領は28日の記者会見で、「アメリカとの国境を閉鎖することはないと断言できる」と強調しました。トランプ次期米大統領が前日の電話会談後、SNSに投稿した「メキシコは事実上、国境を閉鎖する」との主張を否定した格好です。

ロイター通信は25日、トランプ氏が関税措置を明らかにしたあと、カナダのトルドー首相と貿易と国境管理について話したと、カナダ側の関係者の話として伝えました。
関係者は「よい議論を交わした。互いに連絡を取り合っていく」と述べたということです。

アメリカのトランプ次期大統領が、中国からの製品に10%の追加関税を課す方針を示したことについて、首都ワシントンにある中国大使館の報道官はSNS上で「経済や貿易の協力は本来、互恵的なものだ。貿易戦争や関税戦争に勝者はいない」とコメントしました。

トランプ氏が大統領選挙の勝利後、具体的な関税措置に言及したのは初めてとみられ、関税を交渉のカードにして他国に対応を迫る姿勢を鮮明にしました。

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