女性の経営する企業支援における協力

(VOVWORLD) -女性が経営する企業を支援することに関するベトナム、日本、韓国の3か国との協力関係は、具体的なプログラム、政策、イベントを通じてますます強化されています。これにより、社会経済開発における女性実業家の役割が一層確立されています。

実際、ベトナムでは、女性が経営する中小企業の割合が、50万以上の企業のうち約20%を占めています。多くの女性が経営する企業は、その地位を確立し、数十万人に安定した雇用を創出し、貧困解消や経済発展に貢献しています。しかし、多くの企業が小企業、または、零細企業であり、資金や市場へのアクセスに多くの障害があります。

女性の経営する企業支援における協力 - ảnh 1「女性経営者による企業のサプライチェーンへの参加を支援する」フォーラム

先頃、計画投資省が女性が経営する中小企業に関する白書を発表し、その中で、具体的な提言を行ったことは、女性実業家に新たなチャンスを切り開くものとなる一方、資金、教育、性別にかかわる偏見を引き続き撤廃する必要があることを示しています。

社会生活研究所の所長であるグエン・ドゥック・ロック博士は、女性の成功には最も身近な人々からのサポートを始め、有利な条件が整えられることが重要であるという見解を共有し、次のように述べました。

(テープ)

「今日まで、女性は男女平等を確保するため努力を重ねてきました。私たちは、共に歩む仲間を必要としており、その中で、最も重要なのは家族からの支えです。すべての人々が性別平等の重要性についてよく理解することが非常に大きな成功だと思っています」

現在、多くの女性経営者がビジネスと家庭の責任を両立させており、同時に多くの役割を担っているのは事実です。男女平等に対する認識が変わることで、女性はキャリアを発展させる動機を得ると同時に、生活の調和も保つことができるようになります。

先頃行われた「女性経営者による企業のサプライチェーンへの参加を支援する」フォーラムで、女性実業家が直面している主な困難の原因として、資金、技術、経営スキルの不足のほか、社会的偏見が挙げられました。ベトナム商工連盟のグエン・クアン・ビン副会長は次のように述べました。

(テープ)

「女性が経営する企業を含め、ベトナム企業の大部分は零細、または、中小企業で資金、技術、経営能力が不足し、市場の維持や拡大、さらには国際的なサプライチェーンへの参加などは大きな試練となっています。2023年12月に計画投資省が発表した女性が経営する中小企業に関する白書によりますと、女性が経営する中小企業のうち、サプライチェーンやバリューチェーンに効果的に参加していると評価された企業は全体の4%に過ぎないとされています」

これらの課題を解決するため、政府の取り組みのほか、国際機関や女性実業家協会の役割も非常に重要です。ベトナムと韓国、日本との協力プログラムを通じて、多くの女性実業家が外国のパートナーとつながり、アドバイスや技術支援や優遇融資を受けることができました。

例えば、中部高原地帯テイグエン地方にあるダクラック省の女性実業家協会は、韓国の北京畿( きたキョウギ)女性実業家協会と協力覚書を締結し、さまざまな分野における経験共有や商業交流の機会を開きました。ベトナム・韓国女性フォーラムや、VCCIが韓国の関連機関との共催により開かれたするイベントで、電子商取引を通じた市場アクセス支援、銀行との連携、経営相談などが強化されています。

日本で、女性向けのスタートアップ支援政策が強化され、持続可能なスタートアップ・エコシステムを集中的に構築しています。一方、「2024年の男女平等と女性へのエンパワーメント基本方針」で、日本政府は科学技術分野における女性の参加促進の重要性を強調するとともに、女性実業家がグローバルに活躍するための支援政策にも力を入れています。

近年、ベトナム政府と社会団体は、女性がリーダーシップやビジネス管理のスキルを向上させるための教育やトレーニング活動を強化しています。しかし、女性実業家は、家庭とビジネスの両立を求められるという偏見から、男性と比べて圧倒的な圧力に直面していることが少なくありません。バオミン農産物加工貿易株式会社のブイ・ティ・ハイン・ヒエウ会長は次のように語りました。

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「これまでの偏見により、女性が重い負担をかけています。実際、女性はビジネスへの情熱も持っている一方で、食事、衣服、家計の管理といった日常的な役割をこなしながら、嫁、娘、妻、母親としての責任を全うしなければなりません」

そのため、家庭の負担が女性にすべて押し付けられないように、単に財政的支援や経営教育だけでは不十分であり、社会的認識の変化が必要だということです。

これまでのベトナム、日本、韓国の協力活動を振り返ると、3か国は女性実業家の地位向上を目指し、高い決意を示していることがわかりました。団体の交流、覚書の締結、フォーラム、または援助プログラムを通じて、女性実業家は市場へのアクセスのチャンスを得て、大規模なサプライチェーンに参加し、社会における確固たる地位を確立しています。これにより、3国間の経済的な結びつきが強化され、女性が持続可能で包括的な発展を遂げるための重要な要素となっています。


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