イラン、核開発プログラムに関する「制限」にもはや縛られないと発表
(VOVWORLD) - イランは18日、テヘランと世界の列強との間で結ばれた画期的な10年間の協定が期限切れとなり、核開発プログラムに関する制限にはもはや拘束されないと発表しました。
イランのセイエド・アッバス・アラグチ外相、テヘランでの各国外交団との会談後に記者会見を行う(写真:IRNA/TTXVN) |
イラン、中国、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、アメリカがウィーンで署名した2015年の協定は、イスラム共和国に対する国際的な制裁を解除する代わりに、その核プログラムを制限するという内容でした。
しかし、アメリカのドナルド・トランプ大統領の1期目の任期中にアメリカが一方的に離脱し、その後イランも約束から手を引いたことで、協定はすでに崩壊していました。
先月、この協定に署名した欧州の3カ国の働きかけで国連制裁が再び発動されたことにより、この協定は事実上無意味なものとなりました。
イラン外務省は協定失効当日の声明で「今後、イランの核開発計画に対する制限や関連メカニズムを含む(協定の)すべての条項は終了したとみなされる」と述べました。
さらに「イランは外交へのコミットメントを固く表明する」と付け加えました。
西側諸国は、イランが密かに核兵器開発を目指していると長い間非難してきましたが、イランは繰り返し否定し、核開発はエネルギー生産などの民生目的だけだと主張しています。
協定の「終了日」は2025年10月18日に設定され、国連安全保障理事会決議2231に明記されてからちょうど10年が経過しました。
この協定は、制裁緩和と引き換えにイランのウラン濃縮を3.67%に制限し、国連の核監視機関である国際原子力機関(IAEA)によるイランの核活動の厳格な監視を規定していました。
しかし、アメリカは2018年にこの協定から離脱し、制裁を復活させました。
IAEAによりますと、イランは核兵器開発計画のない国の中で唯一、ウランを60%まで濃縮しており、これは原爆に必要な90%という閾値に近く、民生用に必要なレベルをはるかに超えているとしています。(アラブニュース)