(VOVWORLD) - タイのアヌティン首相は29日、国会で政策方針を説明し、国内経済の再生に向け、生活費の負担軽減や家計債務への対応、国内観光の促進など、早急な対策を講じる方針を示しました。
タイのアヌティン首相(写真:THX/TTXVN) |
タイは現在、アメリカによる関税、高水準の家計債務、消費の低迷、通貨バーツの上昇といった課題に直面しています。
経済対策では、10万バーツ(約3100ドル)以下の負債を抱える個人への支援や、中小事業者向けに最大100万バーツの流動性を供給する措置が盛り込まれました。
政府は26日、470億バーツ(約14億6000万ドル)規模の共同負担スキームも発表し、対象となる国民が購入する一部の食品や消費財について最大60%を政府が補助するとしています。
さらに、カンボジアとの領有権問題の平和的解決、違法賭博対策、先進的な警報システムを活用した防災体制の強化などを重点課題に掲げました。
アヌティン首相は先週、来年1月末までに議会を解散し、3月か4月上旬に総選挙を実施する意向を示しており、政策を実行に移す時間が限られています。
国家開発行政研究所が28日に公表した世論調査によりますと、アヌティン氏を次期首相として支持すると答えた割合は20.4%で、前回の9.6%から大幅に上昇しました。首位は最大野党「国民党」のナタポン党首で22.8%となっています。(ロイター)