トランプ氏、ロシアへの制裁期限を大幅短縮 プーチン氏に「失望」とも

(VOVWORLD) - トランプ大統領は訪問先のスコットランドで記者団に対し、「きょうから約10日から12日以内に結論を出す」と述べ、「進展はまったく見られない。待つ理由はない」と語りました。
トランプ氏、ロシアへの制裁期限を大幅短縮 プーチン氏に「失望」とも - ảnh 1アメリカのドナルド・トランプ大統領(右)とイギリスのキア・スターマー首相(写真:REUTERS/Evelyn Hockstein)

アメリカのトランプ大統領は28日、ロシアがウクライナとの和平合意に応じない場合に制裁を科すとした期限について、当初の50日以内から10日から12日程度に短縮する考えを示しました。ウクライナへの侵攻を続けるロシアへの圧力を一層強めた形です。

トランプ大統領は訪問先のスコットランドで記者団に対し、「きょうから約10日から12日以内に結論を出す」と述べ、「進展はまったく見られない。待つ理由はない」と語りました。また、「プーチン大統領には失望している」とした上で、「プーチン氏との対話にそれほど関心はない」と述べ、対話よりも行動を重視する姿勢を強調しました。

これに対し、ロシア側からの公式な反応は現時点で出ていませんが、プーチン大統領の側近で国家安全保障会議副議長を務めるメドベージェフ前大統領はSNSに、「トランプ大統領は“最後通告ゲーム”をしており、それは紛争への一歩だ」と警告しました。さらに、「これはロシアとウクライナの間の問題ではなく、トランプ氏と自国との間の問題だ」とも述べ、アメリカ内政の一環と位置づけています。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領はトランプ氏の発言について「適切なタイミングでの発言だ」と評価し、「人命を救い、紛争を終わらせるために制裁強化を支持する」と述べました。

トランプ大統領はこれまで、プーチン氏との関係を重視して強硬な姿勢を控えてきましたが、今月14日にはNATOのルッテ事務総長との会談の中で、ロシアが50日以内に和平合意に応じなければ制裁を科すと表明し、姿勢を大きく転換していました。今回の発言は、さらに対応を前倒しするものとなっています。(ロイター)

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