(VOVWORLD) - フエ市では28日、国境警備隊が最大限の兵力と装備を投入し、住民の避難支援や土砂崩れ対策、沿岸部の補強作業にあたりました。
台風「ブアローイ」は29日午前、ベトナム中部に上陸しました。台風はタインホア省からフエ市にかけての地域に直接影響を与え、27日と28日にはクアンチ省、フエ市、ダナン市、タインホア省を中心に各地で大雨となりました。台風と豪雨により少なくとも5人が死亡または行方不明となっています。
台風の影響による大雨は30日まで北中部や北部にかけて続く見込みで、とくにタインホア省からフエ市、さらにフート省、ソンラ省、ラオカイ省などで洪水の危険が非常に高く、低地や河川沿い、沿岸部での浸水に加え、北部・北中部の山間部や中流地域では鉄砲水や地滑りの恐れが強まっています。
国境警備隊が迅速に土砂を掘削し、道路面を整地して車両の通行を確保する(写真:VOV) |
28日、ファム・ミン・チン首相は、台風「ブアローイ」とその後の洪水被害への対応と復旧に関する首相指示を発出しました。この中で各地方行政府に対し、高潮や豪雨への断固たる備えを講じ、住民の生命を守り、国民と国家の財産被害を最小限に抑えるよう求めました。
フエ市では28日、国境警備隊が最大限の兵力と装備を投入し、住民の避難支援や土砂崩れ対策、沿岸部の補強作業にあたりました。フエ市国境警備隊のチャン・ミン・トアン副司令官兼参謀長は次のように述べています。
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「国境警備隊は現地に部隊を派遣し、地方当局や警察、各村の民兵・自衛隊と連携して住民を支援しています。9月28日午後5時の時点で、当局と部隊は1428世帯、4820人以上を避難所に移し、安全を確保しました。現在、国境警備隊は380人の将兵と50台以上の各種車両を常時待機させ、命令があれば直ちに出動できる態勢を整えています」