マクロン仏大統領、組閣めぐり辞任の首相に「2日間の最終協議」指示 混乱で与党も批判
(VOVWORLD) - フランス大統領府は6日、ルコルニュ氏の辞意をマクロン氏が受け入れたと発表しました。ルコルニュ氏は後任が決まるまで職務を続ける意向で、8日に各党との協議結果をマクロン氏に報告する予定です。
2025年10月6日、フランス・パリのフランスの首相の公邸マティニョンで演説する退任間近のセバスチャン・ルコルニュ首相(写真:REUTERS/Stephane Mahe/Pool) |
フランスで6日に辞任したルコルニュ首相は、マクロン大統領の要請を受け、8日まで各政党と「最終協議」を行うとSNSで表明しました。ルコルニュ内閣は5日の発足からわずか14時間後に退陣しましたが、大統領はルコルニュ氏に対し、組閣努力をさらに2日間続けるよう指示しました。政権の混乱により、与党からも大統領への批判が高まっています。
フランス大統領府は6日、ルコルニュ氏の辞意をマクロン氏が受け入れたと発表しました。ルコルニュ氏は後任が決まるまで職務を続ける意向で、8日に各党との協議結果をマクロン氏に報告する予定です。フィガロ紙によりますと、組閣が実現しても「首相として再任してほしくない」との意向をマクロン氏に伝えたということです。
ルコルニュ内閣は5日に官報で公布され、マクロン氏の与党に中道右派の「共和党」が加わり、先月退任したバイル前首相の内閣をほぼ引き継ぐ形でした。
ルコルニュ氏は6日の演説で退陣について、「任務を遂行できる条件にない」と説明しました。共和党からは、同党を離脱したルメール元経済・財務相が国防相に起用されたことへの反発があり、退陣決断の一因になったとみられています。ルメール氏は6日、「国政を妨げたくない」として新内閣に加わらない意向を示しました。
マクロン氏の与党「再生」の代表であるアタル元首相は、組閣協議の延長について「理解できない決定だ」と述べ、違和感を示しました。同党は下院で少数派であり、脆弱な少数内閣が続く中で、首相退任は昨年以降ルコルニュ氏で5人目となります。
マクロン大統領は首相の辞任を受けて、新たな首相を任命するか、下院を解散して総選挙を行うかの決断を迫られています。(産経新聞)