立憲民主党の野田佳彦代表（左）、野党勢力の結集を呼びかけ、玉木雄一郎氏（右）を野党統一候補として擁立する方針を示す（写真：NHK）

林芳正官房長官は15日、衆参両院の議院運営委員会理事会で、臨時国会の召集日を21日とする日程を伝達しました。自民党は石破茂首相の後任を選ぶ首相指名選挙を同日中に実施するよう提案しましたが、野党は「政党間の協議が続いている」として応じず、引き続き協議することになりました。

高市早苗総裁が指名を得るめどは立っておらず、15日午後には与野党や野党内で党首会談が相次いで開かれる見通しです。

衆院議運委理事会で自民党は、会期について「12月中旬までのしかるべき時期」との見通しを示し、後日改めて提案するとしました。天皇陛下を迎える開会式は24日に開かれる予定です。

野党側では、候補者の一本化を目指す立憲民主党が14日、日本維新の会、国民民主党との3党幹事長会談を実施しました。15日午後に党首会談を開くと発表しました。立憲民主党が国民民主党の玉木雄一郎代表への一本化も視野に協力を要請したのに対し、国民民主党は憲法や原発、安全保障政策での同調を求めました。党首会談で折り合えるかどうかが焦点となります。

立憲民主党の安住淳幹事長は、野党3党による党首会談について「1回で合意するのは難しい。今日をスタートにどこまで詰められるかだ」と述べ、首相指名選挙までに複数回開催する可能性に言及しました。

自民党も15日午後、立憲民主党、国民民主党とそれぞれ国会内で党首会談を行います。日本維新の会の吉村洋文代表とも同日夕に会談する予定です。高市氏は14日の講演で「あらゆる手を尽くす。絶対に（首相に）なってやると思っている」と強調しており、党首会談を通じて連携相手を探るとみられます。

政府・自民党が臨時国会を21日に召集するのは、26日からマレーシアで開かれる東南アジア諸国連合（ASEAN）関連会議や、アメリカのトランプ大統領の来日など外交日程が続くためです。

自民党は、高市氏が首相に選出された場合、21日中に新内閣を発足させ、副大臣・政務官人事や衆参両院本会議での所信表明演説を終えてから外交日程に臨む段取りを描いています。（日本経済新聞）