韓国 6年前に朝鮮と結んだ軍事合意の効力すべて停止 決定

(VOVWORLD) - 朝鮮民主主義人民共和国がごみや汚物をぶら下げた風船を韓国側に飛ばしたことなどを受け、韓国政府は、6年前に前の政権が南北の緊張緩和を目指すとして朝鮮と結んだ軍事合意の効力をすべて停止することを正式に決定しました。
韓国 6年前に朝鮮と結んだ軍事合意の効力すべて停止 決定 - ảnh 1朝鮮民主主義人民共和国との境界に近い韓国北部・京畿道坡州市から眺めた朝鮮側(AFP/TTXVN)

朝鮮は、先月末以降、ごみや汚物をぶら下げた多数の風船を韓国側へ飛ばしたほか、朝鮮半島西側の黄海でGPSの作動を妨害する電波を発信するなど、挑発行為を続けてきました。

これを受けて、韓国政府は2018年に南北の軍事的な緊張緩和を目指すとして、前の政権が朝鮮と結んだ軍事合意の効力を、信頼が回復されるまですべて停止することを、4日の閣議で正式に決定しました。

そして、この方針をユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領が承認し、今後の対応について、韓国国防省の関係者は、軍事境界線付近や島しょ部一帯での訓練を再開する方針を示しているほか、軍事境界線近くでの大音量のスピーカーによる朝鮮に向けた宣伝放送について「状況しだいでいつでも実施できるよう準備している」としています。

韓国政府が3日、軍事合意の効力停止の方針を確認して以降、朝鮮は反応を見せていませんが、韓国側の決定を受けて、朝鮮がさらなる挑発に出ることも予想されます。

一方、韓国の脱北者団体は、朝鮮の体制を批判するビラを再び飛ばす意向を示していますが、韓国統一省の関係者は「自制を求めない」としていて、応酬が続く可能性も指摘されています。(NHK)

ご感想

他の情報