ソンラ省の黒タイ族の結婚習慣

(VOVWORLD) - いい結婚相手の条件は、男性の場合、畑仕事などがよくできて勤勉であるのに対し、女性は、織物や刺繍などが上手でなければなりません。

タイ族は主に北西部山岳地帯に集まっている少数民族です。タイ族は黒タイと白タイの2つのグループに分けられ、衣装で区別されます。黒タイ人は黒シャツとスカート、白タイ人は白いシャツと黒いスカートを着用します。黒タイ族は独特な結婚習慣を誇っています。

黒タイ族の男女は結婚適齢期に達すると、自由に結婚相手を探すことができます。いい結婚相手の条件は、男性の場合、畑仕事などがよくできて勤勉であるのに対し、女性は、織物や刺繍などが上手でなければなりません。二人はお互いに愛していて結婚したくなれば、男性の家族の媒酌人は女性の家へバナナやサトウキビなどを持参し、女性の家族に対し、二人の交際を許可するよう求めます。ソンラ市ラウ村に住む黒タイ族の一人ルオン・ヴァン・ムオンさんは次のように話しています。

(テープ)

「男性はある女性と結婚したがれば、結婚前に2、3年間ぐらい女性の家に住まなければなりません。その男性は労働仕事ができて勤勉かどうかをチェックするためです。女性の家に住みますが、「サンクアン」(San Quan)と呼ばれる別の部屋に住まなければなりません。女性の家族がOKであれば、結婚を許可しますが、ダメといったら、結婚はできません。」

ソンラ省の黒タイ族の結婚習慣 - ảnh 1 花嫁の婚礼用品

男性はこうした試練を乗り越えて女性の家族の許可を受ければ、男性の家族はよい日を選んで女性の家族の元へ行き結納式を行います。結納品としては、20キロの豚1匹、雄と雌の鶏1ペア、10リットルのお酒、10キロのモチ米などを用意しなければなりません。結納式で、双方は、結婚式のいい日を決めます。

結婚式の前、男性の家族は結婚用品として、雄と雌の鶏1ペア、かつら、銀製のネックレスと簪、手作りの伝統的布などを用意します。結婚式の前日、女性の家へこれらの結婚用品を持参する人は、幸せな結婚生活を送っている2人の女性です。この2人は、花嫁の頭にまげを結う儀式を行います。頭に「まげ」のある女性は既婚を意味するのです。

ソンラ省の黒タイ族の結婚習慣 - ảnh 2 花嫁の頭にまげを結う儀式

翌日の結婚式の日に、男性の家族は、女性の家族の先祖を祀るための用品として、雄と雌の鶏2ペア、塩、生姜、たばこ、魚2匹などを用意します。また、女性の家族が結婚式に招待するお客さんの数に合わせて、豚、お酒、コメなどを持っていきます。そして、花嫁を成長させた苦労への感謝として男性の家族は女性の家族に、両家族が話し合ったうえで合意したお金を手渡します。ソンラ市ラウ村に住む先ほどのムオンさんは次のように話しています。

(テープ)

「男性の家族は婚礼用品などをすべて女性の家族に手渡します。これらの婚礼用品は、結婚式に招待された女性の家族のお客さんに配られます。上の人は一羽か半分の鶏を受けるのに対し、下の人は一切れの豚肉を受けます。女性が男性の家へ住み移るとき、これらの婚礼用品を受けた人は、鍋やバスケットなどを贈らなければなりません。」

結婚式後、男性は引き続き、女性の家に住み続けますが、その期間は両家の相談によって違います。その期間後、男性の家族は女性の家族へ豚やコメ、お酒を持っていって、花嫁を迎える儀式を行います。儀式後、男性の家族の方では宴会が開かれます。

現在、黒タイ族の結婚習慣は昔より簡単になっていますが、その独特さはそのまま保たれています。

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