パコ族の音楽

(VOVWORLD) - 少数民族パコ族は豊かな文化でよく知られていますが、その中でも、音楽はこの民族の文化の目玉の一つとされています。
 パコ族の音楽 - ảnh 1 伝統楽器を練習しているパコ族

パコ族は一年を通して、新米祭り、天地を祀る儀式、新築祝い行事など多くの行事を催していますが、これらの行事に欠かせないのが音楽です。ティレル、アマム、アンクイなどの楽器のメロディーと合わせて、チャチャプ、アゼン、カロイなどの民謡を歌うことを通じて、神様に自分の祈願や希望を伝えるのです。そして、銅鑼と太鼓の音は、神様へのご挨拶と村人への招待を意味するもので、行事の雰囲気のベースを作り出すとされています。

(テープ:銅鑼の音)

パコ族の民謡の中で最も有名なのはチャチャプという民謡です。チャチャプは歌垣の形で、若者向けのチャチャプ、お年より向けのチャチャプ、そして、年齢を問わずのチャチャプという3種類があります。チャチャプの特徴は、山、川、木、雲、雨などを使って自分の気持ちを表すことで、人文的価値が高いと評されています。

近年、パコ族はチャチャプの保存に取り組んでいます。子供のためにチャチャプのクラスを開いたり、チャチャプの交流会を頻繁に行ったりしています。チャチャプの保存事業に大きく貢献しているホー・ヴァン・セップさんは、孫に先祖の文化を理解してもらうには音楽が重要な役割を果たすと語り、次のように話しました。

(テープ)

「昔から伝わる民謡を身につけられて誇りに思っています。私は若者がこの民謡を受け継げるために取り組んでいます。チャチャプを習うのは難しいですが、若者たちが早く習うことができ、うれしく思っています。

 パコ族の音楽 - ảnh 2 パコ族の角笛

パコ族は、多様な民謡のほか、様々な楽器を持っています。大自然と密接につながって暮らしているパコ族は、竹を使って多くの楽器を作りましたが、行事に欠かせない楽器の一つは角笛です。水牛の角でできた角笛は村長の威信を示すもので、大きければ大きいほど価値が高いとされています。角笛の音は、すべての演目の開始を告げるという意味です。角笛の職人ホー・ズイさんは次のように話しています。

(テープ)

「村のすべての行事では、角笛が使われます。特に、アリエウ・ピンという改葬行事では、どうしても使わなければなりません。」

パコ族の音楽は村の行事だけでなく、日常生活でも重要な役割を果たしています。畑仕事をするときも、家族団らんのときも、男女のデートのときも、楽器の音と民謡の歌声も村のいたるところで響いています。

ご感想

他の情報