2019年のベトナム経済、向こう数年で原動力をつける

(VOVWORLD) - 2019年、多くの困難や試練があったにも関わらず、ベトナム経済は多くの分野で好転をみせました。ベトナムは各国・地域と複数の自由貿易協定を締結した背景の中で収められてきた成果を基に2020年の経済発展目標が設置されます。

2019年、ベトナム経済は2年連続で国会が打ち出した12の目標のすべてを達成、ひいては上回りました。マクロ経済が安定し、経済バランスが改善され、GDP=国内総生産の伸び率は6・8%、インフレ率が3%以下に抑えられると予測されています。国会・経済委員会のブ・ホン・タイン委員長は次のように語りました。

(テープ)

「経済構造は前向きな移行をみせ、労働生産性が向上してきました。困難な状況の中でも主要な各部門、分野が安定的に発展しています。加工・製造産業を中心に、工業生産量が高かったです。また、水産、林業をはじめ、農業もかなりの成長を遂げ、畜産の安定化が精力的に進められています。一方、サービス分野の経済成長への貢献度が日増しに高まっています。さらに貿易バランスが確保され、民間経済セクターの輸出の伸び率が高く、4年連続で輸出超過が達成されました。」

2019年、ベトナムのマクロ経済は着実で安定し、経済バランスが改善されました。通貨政策が効果的に運営され、外貨の為替相場が安定化されるとともに、外貨準備高が激増しました。また、経済再構築が精力的に進められてきました。そして、2019年、全社会開発投資累計額はGDP のおよそ33.8%を占めました。

こうした成果は政府の指導運営が刷新され、長期的な問題の解決に集中し、投資経営環境が改善されるとともに、第4次産業革命が推進されている中でのインベンション、イノベーションが激励されたことによるものであるとしています。政府はマクロ経済の安定化、インフレ抑制、生産経営活動の困難解決、市民と起業に有利な条件を作り出すための行政手続きの簡素化、法律施行の効果向上、科学技術の適用を中核的な任務に位置づけました。グエン・スアン・フック首相は次のように語りました。

(テープ)

「政府はメカニズム、政策を集中的に点検したうえで、重要な部門、分野の発展に原動力をつける方向や措置を打ち出すよう指示しました。多くの地方は投資・貿易、観光、サービス業振興会議やフォーラムを行ない、困難の解決、潜在力、強みの活用、新しいモデルづくりに力を入れ、経済社会発展の推進が狙いです。」

複数の国際組織や国々、パートナーはベトナムを高く評価しています。先ごろ、発表された「投資をするのに最も適した国ランキングの2019年版」の中で、ベトナムは、2018年の23位から8位になりました。また、WEF=世界経済フォーラムが発表した「世界競争力レポート2019によりますと、ベトナムは前年の世界140か国・地域の中の77位から順位を10ランク上げて、141か国・地域の中で67位となっています。

これらの成果は2020年におけるベトナム経済のさらなる成長に土台をつくるとしています。フック首相は「2020年にマクロ経済の安定化に集中し、GDPの伸び率をおよそ6.8%、輸出額をおよそ7%増にする目標を設定する」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「社会主義を志向する市場経済体制を充実させ、経済社会発展にあらゆる条件を作り出します。また、経営環境の改善や競争力の向上を進め、ASEAN内で上位国グループ入りを目指しています。さらにマクロ経済の安定を維持し、迅速かつ持続可能な発展に基盤をつくります。そして、通貨政策を臨機応変に運営し、経済再構築を推進して、あらゆる財源を活用し、デジタル・エコノミー開発の基盤づくりに突破口を開く方針です。」

2020年、ベトナムは弱点や問題点を克服し、経済発展を強化していく姿勢を固めました。また、有利な環境づくりを目指す政策を打ち出し、インベンション・イノベーションを激励し、民間経済セクターを発展させ、中小企業を支援する計画があります。

ご感想

他の情報