IUU漁業対策から持続可能で責任ある漁業へ

(VOVWORLD) - ベトナムは、IUU=違法・無報告・無規制漁業の防止に関する国際的な共通ルールを完全に遵守しています。

IUU漁業の根絶への取り組みを出発点として、国際社会に対して責任ある持続可能な漁業の発展を進めています。
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現在、ベトナムではIUU対策と持続可能な漁業発展を同時に推進しています。

IUU漁業対策から持続可能で責任ある漁業へ - ảnh 1リソン国境警備隊隊、漁船の船主に、登録手続きに関する啓発を行う

具体的には、全国漁業データベース「VNFishbase」に基づいて、漁船登録や操業許可を管理しており、航行監視システムや電子的な水産物トレーサビリティーを導入して、透明で信頼できる追跡情報を確保しています。
このシステムは、国際的なトレーサビリティーシステムとも連携可能です。
また、外国から輸入される水産物の管理データも国家のワンストップポータルに連結され、IUU漁業による製品が国内市場に入ることを防いでいます。これは、違法漁業防止寄港国措置協定(PSMA)に沿ったものです。クアンガイ省の漁師、ゴー・バン・ブオンさんは次のように明らかにしました。
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「漁船では24時間、航行監視装置を稼働させています。港に入る1時間前には必ず報告し、上陸の手続きを行います。航海日誌を正確に記録すべきです。今では、航海日誌がなければ漁ができません。私たち漁民は外国海域での操業違反を絶対に行いません」
水産・漁業監視局によりますと、電子トレーサビリティーシステム(eCDT)の運用により、透明で不正のない管理が実現しています。このシステムは、国際的な電子トレーサビリティーシステムとも相互接続が可能です。農業・環境省水産・漁業監視局のブー・ズエン・ハイ副局長は次のように語りました。
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「現在、国際機関やベトナムと漁業分野で対話する各国から、ベトナムの法制度はIUU漁業防止において効果的で持続的だと高く評価されています。我が国の法規は、世界共通のIUU防止基準および主要な貿易相手国の規制とも整合しています。中央から地方まで一体的な体制で、IUU対策が実施されています。国際的なあらゆるシステムとの連携が可能で、透明性の高い管理と追跡を実現する統合データベースシステムを整備しています。これにより、ベトナム漁民が国内海域で漁獲した魚や製品は、世界中の消費者が漁獲場所や日時まで確認できるようになっています。ベトナムは水産業のデジタル化を進めています」
持続可能で責任ある近代的な漁業の発展を目指し、ベトナムは包括的な対策を進めています。重点分野は3つで、第一に漁獲量の削減、養殖の拡大、海洋保全の推進により、自然資源や海洋環境の保護を目指すこと、第二に経済的効率を高め、漁民の安定した生計を確保すること、第三に、生態系の保全と回復を図り、生物多様性を維持しつつ、気候変動への対応力を高めることです。現在、国内には16の国立海洋保護区が設けられています。ベトナム水産協会常務副会長のグエン・チュ・ホイ准教授は次のように述べました。
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「ベトナムの水産業が世界に向けて発展するためには、持続可能で責任ある漁業を目指すことが不可欠です。主要な解決策は、漁業資源の回復と保護です。すでに設立された海洋保護区は、水産資源の貯蔵庫となり、魚の種苗を育てる重要な場所です。また、選択的な漁獲や、輪番的な操業も重要です」
一方、ダナン市農業・環境局のファム・ヴァン・ミー副局長は次のような意見を述べています。
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「現行の計画や条件を再調査し、海洋保護区や漁業資源保護区域を新たに設定します。これにより、現在の世代が漁獲を行っても、次の世代に悪影響を与えないよう、再生可能な資源利用を目指します。それこそが持続可能な漁業の実現につながります」
ベトナムは現在、IUU漁業に対する「イエローカード」の解除に向けて、断固たる取り組みを続けています。また、合法的で持続可能な近代的漁業の構築により、海洋経済の発展と国際的な統合に積極的に貢献しています。

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