ベトナム中部にあるニントゥアン省で、道路工事が盛んに行われています。広い舗装された道路が整備され、その両側には多くの新築住宅が並びます。バナナやリンゴ畑、ブドウ畑も広がります。現在は、フォックニョン村と国道1号線を結ぶ道路の建設が急ピッチで進められています。

2011年から着工されたこの工事には6億ベトナムドン、日本円でおよそ２４０万円が投資されました。フォックニョン村に住む少数民族チャム族のダオヒエウさんは次のように話しています。

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「この道は、でこぼこがひどく、特に雨が降ると、泥水が溢れ出て、歩きにくくなります。これから、新しい道路ができれば、非常に便利になります。」

ニントゥアン省のフォックタイ村は、省の新農村作り運動のモデルとなっています。この村の公共施設や道路の建設に60億ドン、日本円でおよそ２４００万円が投資されましたが、このうち１７億ドン、日本円でおよそ６８０万円が住民からの寄付でした。フォックタイ村人民委員会のハンタンスイ委員長は次のように話しました。

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「私たちの村は、新農村作り運動のモデルとなってからの2011年以来、住民の力で、自分たちの故郷をよりよいものにしています。」

フォックタイ村の多くの農家は、決して裕福ではありませんが、故郷の新農村作り運動に積極的に参加していて、道路建設に個々の土地を提供しました。農業用水システムの建設工事に、900平方メートルを提供した。ゴバンクアンさんの話です。

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「行政府が、住民の新農村作り運動を支援するのは素晴らしいことだと思います。その感謝の気持ちから、うちの土地を寄付しました。」

また、ニントゥアン省のフォックハウ村では、農産物や畜産物の品種改良を行っていて、成果をあげています。とりわけ、改良されたトウモロコシやリンゴ、それに野菜の栽培が盛んに行われています。これによって、収入も上がり、住民の生活が著しく改善されました。ニントゥアン省では、新農村作り運動の１５の目標のうち、９つの目標を達成した村が１つ、８つの目標を達成した村は６つとなっています。ニントゥアン省農業農村開発局のチョウタンロン局長は、次のように話しました。

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「今後も、新農村作り運動に住民の力を活用します。住民は、この運動の主役であり、地方行政府は農村を発展させる戦略を作成し、企業に対して、農村作りに投資するよう呼びかけます。医療保険や環境保護、植林運動、公共施設や道路の建設という様々な目標が掲げられています。これらを達成するため、官と民の支援を得て、住民は故郷の建設事業に尽力することでしょう。」

少数民族のチャム族の故郷であるニントゥアン省は、このように大きな変貌を見せています。ここでの新農村作り運動は、住民の団結が経済発展へつながった成功例と言えるでしょう。