既にお伝えしましたように、先頃、ペルーで開催されていたCOP20=第20回国連気候変動枠組条約締約国会議が2週間の議事日程を終え、閉幕しました。会議で出された目標によりますと、気候変動に関する国連枠組条約締約国の190カ国が温暖化ガスの排出削減に関する国家プログラムを採択し、それを来年6月までに国連に提出しなければなりません。
ベトナムは今回の会議に積極的に寄与しただけでなく、国家行動プログラムを早期に立案し、気温上昇を2度未満に抑えるという目標に努力すると公約しています。
ベトナムは最大の排出国ではありませんが、気候変動と海面上昇の深刻な影響を受ける国の一つです。現在の気温上昇のスピードにより、2050年までに、南部メコンデルタ地域の40%が水没すると予測されています。そこで、ベトナムは、気候変動対策分野に関するあらゆるフォーラムにおいて政治的決意と努力を示しています。
国家行動プログラム早期立案
2013年6月に行なわれた第11期共産党執行委員会第7回会議は、気候変動への主体的対応及び資源管理、環境保護の推進に関する決議を採択しました。これに先立って、グェン・タン・ズン首相は気候変動対策に関する国家目標プログラムを承認しました。このプログラムに基づき、これから2050年までに、気候変動対応に向けた9つの具体的な任務が掲げられています。
その一方で、気候変動に関する宣伝啓蒙活動も幅広く行なわれています。これまでに、殆どの全国各地は、植樹運動や、CO2排出量の少ない環境作り、グリーン製品の使用運動などを自発的に行なっています。
気象・気候変動局のチュオン・ドゥク・チ副局長は次のように語りました。
(テープ) TRI
「政府の努力とともに、各省庁と地方は、気候変動対応のために国際社会の支援を呼びかけています。それと同時に、気候変動予防対策活動の社会化も推進されています。各企業や、コミュニティーは政府と共に行動しなければなりません。」
国際的公約の遂行に努力
ベトナムは常に、気候変動対応策を優先課題として実現するだけでなく、気候変動枠組条約・京都議定書の最初の批准国の一つでもあります。ベトナムは気候変動問題を討議する全ての会議に積極的に参加しており、具体的な意見を出してきました。
これまでに、ベトナムは2020年までに、2010年と比べ温暖化ガスの排出削減率を8~10%に、GDP=国内総生産当たりのエネルギー消費量低減率を1~1.5%にする目標を設定しています。COP20で、ベトナムは発展途上国として、国連条約書記局に気候変動対策に関する報告を初めて提出しました。
会議で発言に立ったベトナム代表団団長のチャン・ホン・ハー資源環境次官は次のように語りました。
(テープ) HA
「現在の気候変動問題は複雑になっています。特に、温室効果ガス濃度が数十年前と比べ急増しています。大気中のCO2濃度を400ppm以内に抑制できない場合、2030年までに惨禍となる恐れがあります。これは、気象変動対策に関する交渉の効果向上に向けてさらなる努力を求めています。」
ベトナムは、国際共同体と共に、来年に期限切れとなる京都議定書に代わる温室効果ガス削減条約の作成に関する交渉に努力しています。