ガボンでの混乱 広がる

(VOVWORLD) -親子で50年以上にわたって大統領が政権を維持してきたアフリカ中部のガボンで、軍の将校らが権力を掌握したと宣言しました。
ガボンでの混乱 広がる - ảnh 1(写真:AFP)

将校らは現職の大統領が3回目の当選を果たした選挙の結果も無効にするとしていて、混乱が広がっています。

ガボンで30日、軍の将校らが国営テレビを通じて声明を発表し、権力を掌握したと宣言しました。これに先立って30日、ガボンの選挙管理当局は、先週26日に行われた大統領選挙で現職のボンゴ大統領が3回目の当選を果たしたと発表したばかりでした。この軍将校らは政府や議会を含む国の全機関の解体を宣言し、国境を閉鎖すると表明した。自らが全軍を代表するとし「現政権を終わらせることで平和を守る決意だ」と述べました。

ガボンではボンゴ氏が09年以来14年にわたり大統領職にあるとしています。26日の大統領選について、野党は不正があったと主張していました。ガボン政府は同日、夜間外出の禁止やインターネット接続の遮断を発表していました。選挙管理委員会は30日、ボンゴ氏が得票率64.27%で3期目の当選を果たしたと発表しました。アフリカ中部コンゴでクーデターを主導し、権力を掌握したブリス・オリギ・ヌゲマ将軍は1日、選挙を急いで行わないと述べました。ヌゲマ氏は4日に大統領に就任するとしています。民政移管を求める声が高まる中、ヌゲマ氏は1日のテレビ演説で、「(政治を)可能な限り迅速に進めるということは、その場しのぎの選挙を実施することではない。それでは同じ過ちを繰り返すことになる」と述べました。

ガボン情勢について国連のグテーレス事務総長は30日、報道官を通じて声明を出し、「選挙後の危機を解決する手段として進行しているクーデターの試みを断固として非難する」として、軍事クーデターに強く反対すると強調しました。そのうえで、すべての関係者に対し自制と対話を求めるとともに、法の支配と人権を尊重するよう呼びかけました。そして、AUアフリカ連合は31日、平和・安全保障理事会の会合を開き、軍事クーデターが起きたアフリカ中西部ガボンの加盟資格を停止したと発表しました。憲法上の秩序が回復するまで、全ての活動、組織、機関への参加を禁止するとされています。

ご感想

他の情報