(VOVWORLD) - これは慈善活動であるだけでなく、軍隊と人民との愛情、社会責任、そして未来への信念を美しく象徴するものです。
中部高原地帯テイグエン地方ジャライ省国境警備隊が、およそ10年にわたって実施している「子どもたちの就学支援」プログラムは、孤児、恵まれない境遇にある数十人の生徒たちが学校に通い続けるための支えとなっています。これは慈善活動であるだけでなく、軍隊と人民との愛情、社会責任、そして未来への信念を美しく象徴するものです。
ズゥオンさんはカット・カン国境警備隊に支援されている(写真:Nguyễn Thảo/VOV) |
午後遅く、放課後、ジャライ省デジー村にあるカットカン中学校の6年生、グエン・トゥイ・ズゥオンさんは急いで家に帰り、ストーブに火をつけてご飯を炊き、両足が麻痺した父親の手伝いをしました。荒れ果てた家で、父娘の生活は父親の自転車修理からのわずかな収入が頼りです。こうした状況を理解し、ザライ国境警備隊司令部傘下のカット・カン国境警備隊は2024年から、ズゥオンさんの就学を支援しています。
国境警備隊の支援を受け、学業を続けられることに感激するズゥオンさん(写真:Nguyễn Thảo/VOV) |
ズゥオンさんは毎月50万ドン、約3000円に加え、食料と書籍を受け取っています。こうした支援のおかげで、ズゥオンさんと父親の生活は安定しています。
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「本当に感謝しています。学費や学用品を支援していただき、勉強できています。何か必要なものはないかと聞かれた時、去年いただいた服で十分で、学校に行く時だけ新しい服を作ると答えました」
一方、クイニョンドン区に暮らす8年生のチャン・フイン・トゥイ・チャンさんは、2024年から現在まで、ニョンリー国境警備隊の支援を受け入れているケースの1人です。チャンさんの父親は交通事故で若くして亡くなり、母親のフイン・ティ・ミー・ホアさんは、2人のために一年中雇われで働いています。国境警備隊の支援のおかげで、チャンさんは毎月50万ドンに加え、衣類、本、学用品を受け取っています。こうした支援は、彼女が困難を乗り越える助けとなるだけでなく、勉強へのモチベーションを高め、長年にわたり優秀生徒の称号を獲得しています。
ニョンリー国境警備隊の支援金により、ホアさんと娘は安心して学業を続けている(写真:Nguyễn Thảo/VOV) |
チャンさんの母親であるホアさんは、次のように述べています。
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「国境警備隊員らが頻繁に訪ねてきて、娘の勉強について尋ねてくれるので、家族はとても幸せです。この援助に見合うだけの勉強をするよう、娘に励ましています。知識があれば、将来どんなことでもやりやすくなるからです。昨年、娘は優秀生徒の称号も獲得しました」
「子どもたちの就学支援」プログラムは、2016年からザライ省国境警備隊によって実施されており、貧しい生徒にとって確固たる支えとなっています。特に困難な状況にある77人の生徒が、12年生課程を修了するまで支援を受けています。
カットカン国境警備隊駐屯地政治委員のグエン・フー・ギ中佐(ザーライ国境警備隊司令部)は、次のように述べました。
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「部隊は地方行政府、学校、家庭と連携し、担任や家庭を通じて生徒の学習状況を把握し、学習環境の整備を支援するための対策を講じます。旧正月テトや、新学期の初めには、生徒に学用品や教科書を提供します。2024〜2025学年の初めには、自転車12台を寄贈しました。多くの卒業生が部隊を訪れ、感謝の意を表しました。現在、支援を受けた生徒77人のうち、25人がホーチミン市、ダナン、フエの大学に合格しています」
ジャライ省クイニョンドン区人民委員会副委員長のグエン・タン・ダン氏は、このプログラムは軍民の連帯を強化し、「ホーおじさんの兵士」の美しいイメージを日常生活に広めるのに役立つと述べました。
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「私たちが高く評価しているのは、国境警備隊の組織的で、透明性があり、持続可能なやり方です。彼らは物質的な支援だけでなく、生徒たちを長年にわたり擁護し、指導し、寄り添ってくれています。これまで、国境警備隊は地方当局と積極的に連携し、将校や兵士を動員して1日分の給与を負担させ、特に孤児や困難な状況にある子どもたちが学習を継続できる環境を整えてきました」
過去10年間でジャライの国境警備隊は77人の貧困家庭の生徒を支援し、多くの生徒が短大や大学に進学している(写真:Thanh Bình/VOV) |
2025〜2026学年の開校に際し、ザライ省国境警備隊は「国境警備隊駐屯地の養子縁組児童」プログラムを通じて85件の寄贈品を、また「子どもたちの就学支援」プログラムを通じてザライ省国境全域で193件の奨学金を贈呈しました。ジャライ省国境警備隊のドアン・ゴック・バウ政治委員大佐は、次のように述べました。
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「国境警備隊は、神聖な主権をしっかりと守るという任務に加え、子どもたちの父親であり兄弟でもあります。今後も、多くの子どもたちが安心して自信を持って学校に通えるよう、家庭、地方行政府、そして学校と緊密に連携し、支援を続けていきます。さらに、ジャライ省国境警備隊は、これらのプログラムの人間的価値を広く伝え、困難な状況にある子どもたちが成長の機会を得られるよう、意欲と自信を育んでいきます」
ジャライ省国境地域では、国境警備隊の「子どもたちの就学支援」プログラムが、貧しい生徒たちが学校に通い続けられるよう支援しています。国境の兵士たちは、愛情と責任感を持って、子どもたちとともに明るい未来への夢を描き続けています。