ザライ省ケップ村、「織物」を魅力的な観光商品に

(VOVWORLD) -ザライ省ケップ村は、プレイク市から約30km離れたところに位置していますが、近年、国内外の観光客にとってお馴染みの目的地となっています。
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その理由は、山間部の穏やかな風景だけでなく、現地の少数民族ジャライ(Jarai)族の伝統的な錦織が再生し、コミュニティ・ツーリズムという新たな息吹が吹き込まれているからです。

ケップ村錦織共同組合のメンバーであるロ・チャム・スインさんは、ジャライ族の人々は通常、黒、赤、白を基調として布地を作り上げるため、その衣装の色と模様は観光客に大変人気があると明らかにしています。
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「錦織は母から教わりました。この錦織技術でバッグやズボン、シャツを作ることができます。それに今は、観光客が見学に来るなど、観光にも役立っています。このようにして伝統工芸を守りつつ、収入を得て生活を改善できます」
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一方、ケップ村錦織共同組合の創設者であるフ・ウイエン・ニエさんは、織物を存続させるだけでなく、持続的に発展させるためには、市場へのアプローチを変える必要があると述べています。

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「私たちは錦織製品をお土産として開発しています。例えば、一枚の布からバッグや財布、その他のお土産品に仕立てることで、お客様のニーズに応えています。お客様が織物体験に来られた際、手頃な価格の製品を購入できるようにしています」
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ケップ村でコミュニティ・ツーリズムと連携した錦織組合が成立されたのは6年前の2019年で、当初は15人のメンバーで始まりました。その5年後には、メンバー数は倍増しました。組合には、誰もが仕事ができ、利益を享受できるように、職人が交代で観光客の指導にあたるローテーション制度です。フ・ウイエン・ニエさんは次のように語っています。

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「コミュニティ・ツーリズムの活動では、職人をローテーションさせ、村の全ての職人に機会を提供しています。特に貧しい女性の職人を優先しています。彼女たちがコミュニティ・ツーリズムに直接参加することで、報酬という形で成果を直接受け取ることができ、それが職人たちが自らの文化的な特徴を守り続けるための意欲と情熱につながるからです」
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長年にわたり、毎年4000人ないし5000人の観光客がイアリー・コミュニティ・ツーリズム村を訪れ、錦織の体験を楽しんでいます。イアリー村人民委員会のグエン・ティエン・ズン委員長によりますと、ケップ村の錦織に関連したコミュニティ・ツーリズムの活動は、地元の観光の目玉となっていると明らかにしています。

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「コミュニティ・ツーリズムを行うことで、村人に雇用を生み出しています。外国人観光客が要望すれば、ツアーを組んだり、錦織製品を販売したりして、コミュニティ・ツーリズムの発展と文化の保全の両立を図っています」
ケップ村の住民は観光会社と連携して、村人が技術を教え、観光客を迎え、製品を展示するための共用スペースを拡大する方向性を模索しています。彼らにとって、一枚一枚の錦織の布は、職人の心と知恵によって広められるべき「文化のメッセージ」であり、地元の文化保全と結びついたコミュニティ・ツーリズムの発展の道を開いています。

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