(VOVWORLD) -中部タインホア省にあるベンエン国立公園は壮大な風景があり、タインホア省に足を運ぶ観光客にとって魅力的な観光地の一つとなっています。この国立公園はタインホア省の「陸上のハロン湾」に例えられています。
ソンムク湖(写真提供:タインホア省のテレビ局) |
タインホア省の省都タインホア市から国道45号線に沿って1時間ほど行くとベンエン国立公園に着きます。総面積1万4千ヘクタールのこの国立公園はヌータイン県からヌースアン県にまたがっています。国立公園には広々とした原生林、連なる山々、緑あふれた島々が浮かんでいる湖など山紫水明の風景があります。特に、原生林には多くの貴重な動植物が生息しています。
ベンエン国立公園の中心部には面積4000ヘクタールにおよぶイカの川という意味のソンムク湖があります。この湖の最も深い所は25メートルから30メートルに達します。湖を囲む高い山々から流れ出る4つの川によって形成されたこの湖は、一年を通して、透明度が高く、静かな水面が広がります。上空からソンムク湖を眺めると、まるで深海にたどり着こうとするイカの触腕のように、無数の川が原生林の中を縫うように流れている光景がみられます。ベンエン国立公園のレーコンクオン園長は次のように語りました。
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「ベンエン国立公園は1992年に設立され、今年で30年以上になります。私たちは、森林保護活動の推進、エコツアーの開発、自然保護と地元住民の生活水準の向上を連携させることに取り組んでいます」
ベンエン国立公園は、自然が作り出したユニークな風景に恵まれています。広大な湖面には、21の奇岩怪石が浮かんでいます。自然が作り出した雄大な山々と湖の絶景に加え、地元の人々の豊かな想像力によって、これらの島々には、「愛の島」、「迷いの島」、「希望の島」など、美しい名前が付けられています。また、ベンエン国立公園は、季節によって異なる美しさを見せ、まるで水墨画のように美しい風景が広がります。
写真家であるチョン・タン氏は次のように語りました。
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「ベンエン国立公園を訪れると、心身ともにリフレッシュされた気分になります。ベンエン国立公園のツアーに参加して、本当に楽しかったです。この国立公園は一度訪れたらまた訪れたくなるような魅力があると思います」
ベンエン国立公園(写真提供:タインホア省のテレビ局) |
ベンエン国立公園に足を運ぶ観光客は、小舟に乗って、湖面を漂いながら、自分で釣った新鮮な魚を味わうという特別な体験ができます。広大な自然の中で、捕れたばかりの新鮮な魚で調理された料理は、忘れられない一品です。さらに、観光客は地元の独特な料理も楽しめます。
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「ここの風景はとても美しいです。私はよく家族や友人と一緒にここにやって来ます。忙しい日々を過ごした後、ここを訪れると、リラックスできます」
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「この地区の名物である鶏肉をいただきましたが、肉がとても香ばしく、美味しかったです」
現在、ベンエン国立公園管理委員会は、船で湖を巡ったり、島々を訪れたりするツアーを企画しています。一部の島では、小屋、宿泊施設、遊歩道、景観観察路などの施設が整備されています。ヌータイン県人民委員会のレ・ゴク・ホア副委員長は次のように語りました。
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「ベンエン国立公園は現在、ベトナムの大手不動産・観光開発業者であるサン・グループと協力し、ベンエン国立公園を含む観光開発計画の実施を加速させています。今後、私たちはベンエン国立公園の周辺にある村落でコミュニティ観光を推進していきます」
タイ族、多数民族であるキン族、ムオン族、トー族などの多くの民族の豊かな文化と美しい自然の風景が、人々をベンエン国立公園へと誘(いざな)っています。