ボーイ族の結婚

(VOVWORLD) - ベトナムに住む54の民族の中で、ボーイという少数民族は最も人口が少ない民族の一つです。ボーイ族は人口がわずか約3千人でありながらも、豊かな伝統的文化で知られています。その中でも、結婚に関する風俗習慣は独特です。
ボーイ族の結婚 - ảnh 1 ボーイ族の結婚

ボーイ族の結婚の特徴の一つは、男性の家族が女性の家族に、婚礼用品に関する要求の削減を願うことです。婚礼用品の要求は、男性の家族の媒酌人が2回目で女性の家を訪れるときに出されました。1回目の訪問は、まず顔合わせのお見合いです。北部ラオカイ省ムオンクオン県タインビン村に住むロ・ライ・シュさんは次のように話しました。

(テープ)

「両家が結婚を決めたら、女性の家族は、婚礼用品に関する要求を出します。一般的には、花嫁用の装飾品や服装の他、豚とお酒を求めます。女性の家族の招待客が多ければ、より多くの婚礼用品を求めますが、招待客が少なければ、その量は減ります。」

婚礼用品の要求は、女性の家族のお客さんの数だけでなく、近所の結婚式にも基づきます。近所の人が要求した婚礼用品の量に基づいて同じ要求を出すのです。それは自分の娘が近所の娘より劣らないようにしたいという見栄です。

男性の家族の媒酌人は女性の家族の要求を受けて、男性の家族に報告します。媒酌人は、両家族の仲介役としてその要求の削減を目指します。媒酌人のジ・スイ・サンさんは次のように話しました。

(テープ)

「女性の家族の要求が多すぎて応えられないと文句を言った男性の家族もありました。これらの家族は普段、女性の家族に減らしてもらうように説得してほしいと私に求めてきましたが、減らした家族もあれば、そうしなかった家族もありました。」

しかし、婚礼用品に関する要求を減らした女性の家族は少ないです。また、減らしても、わずかだけです。要求を減らすことは自分の娘の価値が低くなることを意味すると考える家族が多いからです。そのため、女性の家族の要求に応えるために、親戚などからお金を借りる男性の家族が多いです。

ボーイ族の結婚 - ảnh 2花嫁を迎えに行く代表団 

男性の家族が婚礼用品に関する要求に応えた段階で、結婚式が行われます。花嫁を迎えに行く代表団は少なくとも8人からなります。その中には、中年の人、未婚の若い男性、未婚の若い男女、そして、小さい子どもを持つ人がそれぞれ2人いるという条件があります。

また、幼い子どもを持つ人は、男の子と女の子両方を持たなければなりません。これは、新夫婦がたくさんの子どもに恵まれるをという希望の表れです。

結婚式の翌朝、姑は花嫁の心を確かめる習慣があります。先ほどのロ・ライ・シュさんは次のように話しました。

(テープ)

「翌朝、花嫁は早く起きて、家を掃除しなければなりません。姑は、花嫁が心を込めて掃除したのか、そして、花嫁の心を確かめるために、家の隅っこにお金を置きます。例えば、1万ドンを隅っこに置きましたが、もし、花嫁が姑に8千ドンしか返さなかったら、ちゃんと掃除しなかった、または、素直ではないと見られてしまうのです。」

かつて、ボーイ族はボーイ族同士の結婚しか認めませんでした。現在は、他の民族と結婚している人が増えつつありますので、結婚に関する独特な風俗習慣は薄れくてきました。

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