(VOVWORLD) -村の長老たちによりますと、地元における木工は少なくとも400年前から存在していたそうです。
ベトナム中部ハティン省ドゥクトー県タインビンティン村にあるタイイエン木工工芸村は、家庭用木製品や美術木工品の生産地として知られています。ここは中部地方で最も歴史のある木工村の一つであり、精巧な木工芸品を製造するだけでなく、ハティン省でも数少ない、昔ながらの工芸村の面影を色濃く残す伝統文化の美しさを今も保っている場所となっています。
村の長老たちによりますと、地元における木工は少なくとも400年前から存在していたそうです。当初、職人たちは盆、お膳、祭壇などの日常品や祭祀用品のみを製造していました。その後、若い職人たちは各地に散らばり、机、椅子、ベッド、箪笥などの製造技術を学びました。
すべての工程が完全に手作業で行われることで、細心の注意と労力が要求されます。耐久性が高く、高品質で貴重な木材で製造されたテーブル、椅子、箪笥、ベッド、または祭祀用品は、手の込んだ彫刻模様やデザインが施されており、民俗文化の強い影響を受け、芸術的価値と実用的な機能が融合しています。
大規模な美術木工品製造工場のオーナーであるファン・ダン・ルアンさんは、次のように明らかにしました。
(テープ)
「木材についてですが、特に反りや尖りのない木材が挙げられます。そして、10年以上の熟練した職人が、平らで美しい線を持つ製品を作り、その後の研磨技術、最新の製造技術、最新の機械設備が重要です」
現在タイイエン木工工芸村には、56の企業、協同組合、および1037あまりの家内製造事業者があります。木工製品は国内各地で広く消費されるだけでなく、海外にも輸出されています。製品の海外市場への輸出は、タインビンティン村とハティン省の経済成長に貢献しています。
「トアン・ロク」という名の木工工場のオーナーであるトラン・ヴァン・トアンさんは次のように述べています。
(テープ)
「木工製品を広く販売するには、新しいデザインを多様化させるとともに、消費者のニーズに応えることが私たちの方向性です。消費者の好みに見合うとともに、生産性向上のために機械と最新技術を導入します。私たちは国内外の大手木材販売企業と連携し、タイイエンの木工製品がより遠くまで届き、顧客により簡単にアクセスできるよう努めています」
現代の激しい競争と産業加工木材製品の高い需要という課題に直面しながらも、職人たちは従来からの木工ブランドを維持し、発展させるために努力しています。一部の工房では、ノート、ランプ、キーホルダー、皿、花瓶、コップなどの木製お土産を専門としています。これはタイイエンのような工芸村にとって比較的新しい方向性です。
職人のファン・ダン・イエンさんは次のように語っています。
(テープ)
「観光客向けの製品は、デザインが多様で、小型で、精巧でなければなりません。なぜなら、観光客は通常、重いものを持ち運べず、軽くて小さく、コンパクトな商品を必要とするからです。そして、水差し、祭祀用品、つまようじ入れ、彫刻品など、この工芸村の特徴を表すものでなければなりません。これらは、親戚や友人への贈り物として購入されるものです」
現在、ほとんどの木工工場は製品の品質を向上させるために製造プロセスに科学技術を導入しています。さらに、「モック・タイイエン」ブランドをマーケティング活動や国際見本市、展示会での製品紹介を通じて発展させることは、製品の認知度と世界的な販売を向上させるための戦略的な方向性です。
タインビンティン村人民委員会副委員長のグエン・カク・チエン氏は次のように述べています。
(テープ)
「私たちは、今後、木工製品のデザインの多様化や、木材の含水率管理など、すべての生産工程を改善するために、職人のスキルアップを行います。これらの取り組みは、信頼性を持つ高品質で美しい木工製品のためです」
タイイエン木工村は、ハティン省の伝統木工産業における輝かしい存在であるだけでなく、伝統文化と現代経済発展の融合のシンボルでもあります。独特の価値観と、職人たちの市場や消費者の好みに対応する迅速さによって、タイイエン木工村は適応力の象徴となりつつあります。顧客に受け入れられる製品は、村の人々の生活水準を向上させるだけでなく、地域経済の持続可能な発展にも貢献しています。