ベトナムとマレーシア、及びシンガポールとの関係


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マレーシアを訪問中のズン首相(中央)

すでにお伝えしましたように、グエン・タン・ズン首相夫妻は、マレーシアのナジブ・ラザク首相の招きに応じて、7日と8日の両日、マレーシア公式訪問を開始しました。また、シンガポールのリー・シェン・ロン首相の招きに応じて、9日、シンガポールを訪問し、シンガポールの独立50周年記念式典に参列します。これらの訪問はベトナムとこの2カ国との協力関係の強化に寄与することが期待されています。

ズン首相のこの訪問は重要な政治的出来事であり、「ベトナムが近隣諸国との関係を重視し、優先的に発展させるというベトナムの共産党と政府の政策を示しています。

ベトナム・マレーシア戦略的パートナー関係構築に向けて

グェン・タン・ズン首相の今回のマレーシア公式訪問の重要な目的の一つはベトナムとマレーシアとの戦略的パートナー関係を構築するということです。現在、両国関係が前向きに発展しています。特に、この10年以上、両国は21世紀における全面的協力に関する共同宣言を履行しており、両国に多くの利益をもたらしています。

現在、マレーシアはベトナムの最大の貿易相手国の一つとなっています。2010年、両国間の取引総額は55億ドルでしたが、2014年、その数は80億ドルにのぼりました。注目すべきことは世界経済が停滞している背景の中で、両国間の取引額が年を追って増加しているということです。マレーシアはベトナムの原油、米、コーヒー、海産物を輸入しており、その中で、ベトナムから輸入された米はマレーシアの米輸入量の半分を占めています。一方、現在、マレーシアはベトナムで総額110億ドル相当の500件の投資プロジェクトを実施しており、ベトナムに投資を行っている世界の100の国と地域の中で、第8位に立っています。また、ベトナム企業はマレーシアに進出しています。現在、石油の探査、採掘分野でベトナムの2件の投資プロジェクトが実施されており、その投資総額は5億5800万ドルにのぼっています。

経済分野における協力に伴い、教育、スポーツ、観光、国防・安全保障、労働者派

遣、石炭の輸出入などの分野における協力も絶え間なく拡大されています。このような背景の中で、グェン・タン・ズン首相による今回のマレーシア公式訪問は両国関係を戦略的パートナー関係に格上げするよいタイミングとなることでしょう。

シンガポールとの政治的信頼の強化

一方、ベトナムとシンガポールとの伝統的友好関係が近年、急速に発展しています。両国は2013年9月に設立された戦略的パートナー関係の強化を重視しています。現在、シンガポールはASEAN諸国の中で、ベトナムの3番目の貿易相手国で、世界各国の中で8番目にあります。2014年、両国間の取引総額は98億ドルに達しました。投資分野において、現在、シンガポールはベトナムに総額330億ドル相当の1400件の投資プロジェクトを実施しており、ベトナムに投資を行っている世界各国の中で第3位に立っています。その他、教育養成、観光、金融、国防・安全保障などの分野における協力も前向きな前進を見せています。今回、グェン・タン・ズン首相が 9日に行われるシンガポールの独立50周年記念式典に参列することはベトナムとシンガポールとの政治関係の強化に寄与し、他の分野における両国関係の発展を促進するものでしょう。

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